天ぷらって、専門店があるくらいだから揚げ物の中でも結構マニアックな分野なんです。なにげなーく作っているかもしれませんが、ちゃんとしたやり方や理屈があります。

「冷水で溶かすのはなぜ?」「かき混ぜていけないのはなぜ?」などの、天ぷらを作るポイントを説明します。

小麦粉は水を加えて練ると粘りが出る

この粘り(グルテン)は、温度が高いほど強くなります。だから冷水を使うのが良いです。じゃないとボタッとした衣になってしまいます。

うどんやパンを作るとき、手でこねたり足で踏んでいるのは、粘りを出すためにしています。

面白い実験で、自家製の“麩”の作り方なんですが、よく練った小麦粉を水でずーと洗っていると、最後にゴムのような物体が残ります。これがグルテン=麩です。

話を戻しまして、てんぷらの衣は水をたっぷり含んでいます。

グルテンの弾性が無いと揚げても膨らまず、ネタにべったりくっついてしまいます。逆にグルテンが強すぎると衣がボタッとしてしまう

混ぜすぎの衣は、温度が上がっても水が蒸発する隙間が無いので、そんな状態で揚げると水が抜けていないもったりした天麩羅ができてしまいます。

ここで、グルテンを最小限に抑えるためには、グルテンになりにくい粉を使う事

強力粉、中力粉、薄力粉ってありますよね?それぞれ、グルテンの割合が40%、30%、20%になってます。

つまり天麩羅にはグルテンの割合が低い薄力粉を使います。強力粉で作ると、油の中で花が開くような現象は起きません。とはいっても、薄力粉でもグルグルかき混ぜていれば、グルテンは出てきます。

なので水に粉を入れたら、かき混ぜるのではなくサクッと切る感じで混ぜます。(ここかなり重要です)少し粉が残っている位がちょうどよいです。ダマができてもいいので、混ぜあわせないのが原則です。

お箸も細いものより太いものが良いです。なぜなら、細い箸は混ぜる時、動かす回数が多くなるので、その分グルテンがでやすいからです。一度に沢山作る場合は、箸より泡立て器(ビーター)でサクッと混ぜてた方が早いかもしれません。

あと、粉は混ぜる前にふるっておいた方が、ダマができにくいです。さっきも言いましたが、温度も高いとグルテンが出るので、小麦粉や水をあらかじめ冷やしておいた方が良いです。衣を作った後も冷蔵庫で保管しておきましょう。

ただグルテンはほったらかしでも出てきてしまうので、ある程度時間が過ぎた衣は作りなおすのが良いです。外に出しておくのであれば、氷水や氷を足すのもいいですね。

衣を作ってしばらく時間がたつと、粉の方が重たいので下にどろっとした衣、上の方はさらっとした衣に分かれます。ですから、はじめに作った衣の固さがちょうどよくても、少ししたらサラサラになるので、また粉を少し足したりします。

下にたまった粉は、すでに水と結合してグルテンが出ているので、下から混ぜることはしないようにしましょう。

基本、作りたてが一番良いです。

次に揚げる前に材料の表面に水気が多すぎると、はがれやすくなります。特に冷凍物はしっかり水気を切ってから揚げないと油が飛び散ることがあるので気をつけましょう。

天ぷらには粉と水以外にも卵などを入れますがどのような理由からでしょうか?

天麩羅の衣に卵を入れる理由は、膨らみやすくするためです。卵液に空気が入って、それが膨張します。そこから水が抜けやすくなり、からっとした天麩羅になります。あと、卵を入れると、色が付きやすくなります。

卵以外にも、ビールなどのアルコール類を入れることがありますが、それは小麦粉を溶いたときにダマができにくく、グルテンの粘りを押えてくれるのでカラっと揚がります。

そのほかには、べーキングパウダー(膨らまし粉)は水にといて熱を加えると二酸化炭素を発生し膨張するので卵と同じような効果がありますし、ベーキングパウダーに含まれる重曹は固まると水を吸収しにくいので、揚げた後も衣のカラっとした状態が長持ちする。しかし、小麦粉の色素と反応して黄色っぽくなりやすいです。

入れる量が多すぎても油がはねやすくなるので注意しましょう。コーンスターチも天麩羅を長持ちさせ、吸湿性が低く、いったん固まると形を崩しません。

長時間置く場合はこれらを使うのが長持ちさせる秘訣です。

 

何はともあれ、作ってみて経験してみないとわからないことはたくさんあります。文字で説明するのも、かといって動画でも十分に説明するのは難しいです。自分の感覚で覚えていくものなので、数こなすしかありません。

海外や定食屋などでは、天ぷらの”花”を散らして見た目やボリュームをだし、豪華に見せようとしますが、

ただ天かすが周りについてて、油っこいし食べづらいです。安っぽく見えるし、ダサい。

そんなことをして、素材の味をおろそかにしたら意味ないですし、見た目も確かに大事ですが、素材の味を生かして揚げることができれば、シンプルで美しい天ぷらができます。

材料一つ一つ、どのように揚げるのか、盛り付けなども食べる順番を考える必要がありますし(盛り込みの場合)、どのような状態で食べるのが一番いいのかを研究しましょう。

もっと天ぷらの秘密を知りたい方はこちら↓↓↓日本料理大百科「天ぷらのコツと科学」

<コンテンツ>

●天麩羅(てんぷら)についての基礎知識

●なぜ、家庭ではうまく天ぷらが作れないのか?

●揚げ物に使う鍋の種類

<油>

●油が悪くなる原因

●油の比重(油と水はどちらが重い?)

●天ぷら用の油は何を使う?

●油の種類と用途の違い

●油の温度の見方

<衣>

●天ぷら衣の作り方のコツ、ポイント

●てんぷらの衣濃い薄い

●天ぷらの衣はなぜ冷やすのか?

●かき混ぜていけないのはなぜ?どこ?

<素材>

●魚介類の天ぷらの種類とコツ

●野菜のてんぷらを揚げるコツ・ポイント

<揚げ方>

●天ぷらをうまく揚げる4つのポイント

●揚げものに火が通る原理

●天麩羅の”花”を咲かせる揚げ方

●「揚げ物は一度に一気に入れてはだめ」

●油の温度を下げず”カラっ”と天ぷらを揚げるために、、、

<変わりネタ>

●アイスクリームの天ぷらの作り方

ps、、、

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天ぷらレポート


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