心と身体に良い食事に理想的な必要な2つの条件は、

・生産者の想い

・良い調味料

が大事だと言う事を前回の記事でお伝えしました。しかし、さらにエネルギーを高めるためにもっと大切なことがあります、、、実は、上記2つの他にも、大切な条件として、

・バランスの良い食べ物の組み合わせ

・調理技術

・料理を作る人の気持ち

・適した調理器具を使う

なども挙げられますが、もっと大事なのは、食べる側であるあなた自身の“気持ち”です。

「どういうこと?」と思いましたか?実は、上の条件をすべて達成できたとしても、食事を食べるあなたの“意識”次第で、良くも悪くもなるのです。

食事をするときの意識

意識するというのは、もちろん食べる時に「いただきまーす!!」と元気よく、気分良く食べたり、仲の良い人や家族に囲まれて食事をすれば、その食事は自然と身体にも良い影響を与えますし、

仕事から疲れて帰ってきて寂しく一人で、世の中のネガティブなニュースを見ながら食べる食事や、無理やり上司に付きあわされて、接待のための気の張った食事などでは、全然違います。

いくら最上級の懐石料理を食べに行くからと言って、ものすごく嫌いな人や気を使う人と行っても、全然楽しくないし、何を食べたのかさえ分からないくらい緊張して、せっかくの熱々の料理も話ばかりで全然手を付けられない。

そんな食事は、心も身体も喜ぶはずもありません。

政治家が居酒屋ではなく、高級料亭で食事をするのは、ただ「お忍びで集中できる場所で誰にも邪魔されず、秘密の話をしたい」と言う理由だけではなく、世の中にとって重要な決断や話しをする場合でも、とても大きなエネルギーを必要とするため、

少しでも、「エネルギーの多く込められた料理を食べることで、自らのエネルギー量を上げ、マイナスの雰囲気を無くし、正しい判断ができるように」という意味もあって、エネルギー量の高い料理を提供している料亭などで食事をしたりします。

*ちなみにどれだけ作り手の気持ちが込められているのかは、それだけ手間暇もかかっているので、だいたい値段に比例しています。

例えば、一般の人が気付かないところや、知らない面で言うと、、、高級料亭と言われるようなお店の料理は、

・冷凍物を使わず、その日入った食材で最高の一品を提供

・米粒一つでも、形の悪いものは取り除く

・一つ一つの仕込みがとても丁寧

・生産者との繋がりも大切にしている

このようにエネルギーが高くなる条件がそろっています。良い気持ち、悪い気持ち次第で食事の効果が変わってくるのは、なんとなく想像がつくと思いますが、さらにもっと具体的に踏み込んで、

・食事のエネルギーを集めやすくなる。

・自分自身で感覚的にエネルギーを感じられるようになる

重要な方法をお話しします。

見立ての法則

食事の際に、意識することが重要と伝えしましたが、意識とはつまり“見立てる”とも言えます。

これは、風水の修行で気の流れをマスターするための方法の一つでもあるのですが、物事を何かしらに、たとえてみることです。

重要なので、もう一度言います。エネルギーの流れをマスターするにはある物事を何かの形に置き換えて考えてみることです。子供のころに遊んだような簡単な“連想ゲーム”みたいな感覚だと思ってください。

例えば、「あの雲を動物に例えると何になる?」「この部屋を色に例えると何色?」「あの人を食べ物に例えると何?」と考えてみることです。これが“見立ての法”と呼ばれるものです。

食事であれば、お節料理に入っている“海老”。これは何に見立てているのかと言えば、腰を曲げて進む様子が老人に見立てて、長寿祈願が込められている。

栗金団の場合は、金団とは金の小判を意味し、小判に見立てて財産が貯まることを願ったもの。

蓮根は、穴が開いていることから、将来の見通しが開けるようにと願っています。(注:モノや人に見立てなくても“意味づけをする”ということも見立ての法に含まれます。)

その他にも日本料理には、さまざまな“見立て”が隠されています。おそらく、しっかりした割烹や料亭などは、出てくる料理すべてをなにかに“見立てて(又は意味づけして)”説明できると思います。

ってそんなこと言うと、料理人はプレッシャーに思うかもしれませんが、日本料理に携わるのであれば、当たり前のように考えなければなりません。私も同じく、料理を作る際には、この料理は何に“見立てて”いるのか?を考えています。

例えば、お造り(刺身)に『曲水盛り』と言うものがあるのですが、その盛り方も、平安時代の宮中行事である曲水の宴の様子を再現してその情景に“見立てて”盛り付けられていたり、表現されています。

このように考えながら日本料理を食べると、めちゃくちゃ奥が深くて面白いのです。

つまりは、エネルギーを高める食事、心と身体に良い食事とは、今、目の前にある食事を何かに“見立てて”感謝して食べることです。

これが、前回お伝えした2つの条件よりもっと大切なことです。

ごはんでも、神様から頂いた大切なご飯で、お米一粒一粒が光って輝いていて、エネルギーがたくさんつまっているという“見立て”をしながら食べると、白ごはんだけでも、十分に味わって食べることができ、お米の本当のおいしさもわかるようになることでしょう。

というような感じで、見立ててみます。(ちなみに、お米に関しては本当に神様からの授かりものという伝えがあります)

ご飯以外でも、今日食べる料理は(もし本当は違っていたとしても)、「生産者が思いを込めて作ってくれた野菜で、栄養価の高い組み合わせで、エネルギーがたくさん入っているんだ!」と“見立てる(意味づけする)”ことで、心も身体もその食事に対する見方が変わってきます。

よほどの添加物いっぱいの本当に身体に悪い料理ではない限り、心も身体もエネルギーで満たされるでしょう。

最大限にエネルギーを高めるために

もっと理想的なのは、食事を作る時に料理専用の道具を使って(簡単にできるところで言えば、例えばカレーの臭いがついた鍋で味噌汁を作らないとか、納豆専用の箸を使ってまぜる)、そして感謝の気持ちで作ると、完璧です。

エネルギーを高める食材では、数ある食材の中でも、お米はとても高いエネルギーを持っていて、さらには、微生物が入っている(発酵している)味噌や麹などを使った料理は、エネルギーが高くなります。

このような見立てについては、日本の文化としてもともと備わっているため、私たちは自然と身についていることも多いでしょう。