赤鬼と青鬼を仲間にする方法 ~信用と信頼の違い~

突然ですが、『日本昔ばなし』を絵本で読んだりテレビで見たことはありますか?

『ももたろう』『うらしまたろう』『つるのおんがえし』色々ありますよね。その中でも、敵役、悪者の代表格として、赤鬼、青鬼という“鬼”がいます。

今日は、そんな“鬼”の話です。

今やっていることに不安を持ったり、過去の出来事に苦しんだり、未来に希望を持てなかったり

、、、そんな悩みを持って生きているかもしれないあなたにお伝えしたいお話です。

あなたの中の“鬼”

なぜ私たちは、やるべきことがやれなくなり、自分の使命・天命というものが果たせなくなり、仕事において大事なことがおろそかになり、物事がうまくいかなくなり、家族や友人、パートナーとの関係が崩壊してしまうのか?

そして、それはなぜなのでしょうか?

、、、

おそらく、普段なにげなく生活している私たちは、そんな疑問さえ抱いたことがないかもしれません。しかし、今日の話を全て読み終えたころには、すこし光が見えてくることでしょう。

さて、なぜ思い通りに物事が進まないのか、またそれはなぜなのか?

実はその答えは、あなたのエネルギーが分散して、“鬼”に負けてしまうからです。

「鬼?どういうこと??」と思われたかもしれませんが、人は誰しも、自分の中に“鬼”が潜んでいます。

では、どんな鬼なのでしょうか?

、、、

日本では、昔から恐れられている鬼に、“赤鬼”“青鬼”がいます。昔話によく出てきますよね。

鬼の出てくる昔話と言えば、【桃太郎】【一寸法師】【節分の鬼】、、、まだまだ他にもあります。

 

では、赤鬼と青鬼の正体とはいったい何なんでしょう?

みんな、この“赤鬼”と“青鬼”に負けて、人生を棒に振ることになるのです。

赤鬼と青鬼の正体とは?

真の赤鬼・青鬼とはなにか?それは“過去”“未来”です。

人は過去をずっと生きていて、そして、未来に向かっていきます。でも“今”というのは、過去と未来が合流した、ちょうど現在、いまこの瞬間です。

人はついつい、過去に起きたことを、そんなこと忘れてしまえばいいようなこともずっと覚えています。

それを「過ぎ越し苦労」と言います。

過ぎ越し苦労というのは、過ぎてしまったことに対して、いつまでもいつまでも引きずってしまって、気持ちが持っていかれることを言います。

そのことは、もう済んでいることのはずなのに、忘れたり、許したり、だれも気にしないのに、自分だけが、ずっとそれを引きずるのです。

過去起きたこと、失敗してしまったこと、傷つけてしまったこと、自分が傷ついたこと、イヤな目にあったこと、そういった過去をずっと過ぎ越して、ずっと引きずって生きていく。

それを神道(しんとう)では“後鬼(あとおに)”と言います。そして、この後鬼の正体が“青鬼”です。

ということは、なぜ青鬼に負けるのかというと、“過去のことを引きずりすぎだから”です。

「一回失敗したくらいなんなの、そんなこと気にしないから大丈夫」と言われても、 

「どうしよう、また同じ失敗してしまったら、、」「どうしよう、あんなことしてしまったし、、、」このように、過ぎ越し苦労をする。

これを“後鬼”と呼びます。

 

そして、もう一つ、未来に対しても、“取り越し苦労”というものがあります。

まだ起きてもいないのにも関わらず、これから先、そうなると決まったわけでもないのに、

「こうなったらどうしよう」「ああなったらどうしよう」「これしたらどう思われちゃうんだろう」「あれしたら、人がはなれるんじゃないか」「ここでお金使ったら、この先困るんじゃないかな」などとまだ起きていない未来を、なんで今に持ってきちゃうのか?

なるともわからない未来を持ってきます。

「今起きていないのに、なんでそんなに躊躇するの?」「考えすぎだって」「やって見なきゃわからないじゃん」と言われても、「もしかしたら、こうなるかも」と言って、あるかどうかもわからない不安な未来を想像してしまいます。

そういうものを“取り越し苦労”と呼び、神道では“前鬼(まえおに)”と呼びます。

この前鬼の正体が“赤鬼”です。

 

ということは、何かというと、私達が人生を進めず、勝負をかけられず、やるべきことができない、集中できない、どうしていいかわからないなど、なぜこのようなことが起こるのかというと、前鬼と後鬼にやられるからです。

過去に引っ張られたり、未来に心奪われ、本気になれないのは、今、やるべきことに集中していないからなのです。今、やるべきことに集中していたら変わります。

過去のことは、今から信用を積み重ねるしかないです。

過去のことは、新しく出会った人はわからないし、そして、過去に何があろうが、言ったことを守り、誰かのために動き、誠実に対応し、一つずつ積み重ねていくしかありません。

かたや、未来に関しては、信頼される生き方や働き方をするしかありません。

そしてここで大事なのは、“信用”“信頼”です。

あなたは信用と信頼の違いがわかりますか?

 

信用と信頼は違う

信用というのは、銀行などで「信用取引」と呼ばれるように、過去どれだけやってきたかなどの蓄積が大事です。「信頼取引」とは言いません。過去の積み重ねが信用です。

もう一方の信頼は、「信頼関係」と言うように「これから先、何かあったとしても大丈夫」「未来を信じている」というイメージです。

仲間とか、家族とか、ビジネスパートナーとかの信頼関係を築くというのは、「もしこの人が失敗しても、それをカバーする、かぶっても大丈夫」というようなものが信頼関係になります。

もっとわかりやすく言うと、

恋愛関係で、彼氏がいるけど結婚をしたくないというような女性がする発言で、「今の彼は、信用はできるけど、信頼はできないんです」という言葉、

これはすごく的確で、この意味は、彼女にとって、今の彼は信用できる。

誕生日を覚えていてくれて、約束を守ってくれて、たりたいこと、ほしいことがあれば買ってくれたりする。大事にしてくれている。そうやって積み重ねてくれた。

けど、、、未来を見たときに、彼と一緒に幸せな家族を築いていることをイメージできないし、もし私に何かがあった時に、彼が助けてくれたり、心強いかっていうと、どうかわからない。

彼が、仕事でうまくいかなかった時に、困った時にそれでも私がなんとかする、面倒見る、私がいるから大丈夫と励ますような、そういう未来に対する「何か起きても大丈夫」という“信頼”ができない。

ということです。

、、、なんとなく伝わりますでしょうか?

つまり、信用と信頼の違いというのは、“信用”は積み重ね、“信頼”は「きっとこの先大丈夫」という予感です。もしくは、なにかあったとしても、そこは私が責任を取る、腹をくくるなどできるのが信頼です。

彼氏彼女関係、ビジネス友達関係でも、何があっても、パートナーでい続けよう、友達でいようと思えるかどうかが信頼関係です。

ここで一つ「信用は過去の積み重ねであるということはわかったけど、じゃあ、信頼はどうやって見極めるの?」という疑問がわいてきます。

さて、その答えはと言うと、、、それは、「勢い」です。今の勢いが“予感”をさせます。

 

彼氏は約束を守るいい人だけど、「絶対大丈夫、君がどうなろうと、家族を守るし、おれが幸せにするから結婚しよう!」というような“勢い”を感じさせないのであれば、信頼が得られない、ということになります。

逆に勢いがあれば、「なんかあっても大丈夫かな」と思ってしまいます。

これが信用と信頼の違いで、信用は積み重ね。信頼は今その瞬間の心の傾きとなります。

 

例えば、部下で約束を破り続けて、信用のない部下がいたとします。

でも、「すみません、おれ、本当に頑張るんで!ぜったいやりますんで!よろしくお願いします!!!」と言われると、信用はないけど、その時の勢いで、「、、、今回は信頼してやらせてみようかな、、、」と思ってしまいませんか?

こんなイメージです。つまり、その瞬間の心の傾き・勢いが、未来の信頼につながるのです。

お金回りの真実

過去、色々なことがあったかもしれない。でも、勢いがあったらなんとかなる。

お金の回りも同じく、乱暴な言い方をすると、信用・信頼されていたら、お金に困ることはないのです。信用されていたら、銀行からお金を借りられます。友人からお金を借りられます。

信頼されていたら、「あなたに賭けてみよう」と思う人が現れるかもしれません。

もし、お金が回らないのであれば、もしかしたら、その根本的な原因は、信用されていない、信頼されていない。これが9割かもしれません。

人間関係でも、ビジネスでも、信用を積み重ねることと、信頼される生き方や働き方をすることがとても大事です。じゃあ、信用を積み重ねることと、信頼される生き方や働き方をするには、どうすればいいのか?

それは、過去に捕らわれすぎず、未来を考えすぎて、振り回されず、只今に、本気になること。今やるべきこと、今の仕事など頼まれていることを一生懸命やること。

前鬼(未来の取り越し苦労)、後鬼(過去の過ぎ越し苦労)ではなく、本鬼(本気)になる。

エネルギーを分散させず、今に本気で取り組めば、前鬼・後鬼はあなたの味方になってくれるのです。

 

以上が、誰の心の中にもいる赤鬼と青鬼のお話です。あなたはこの話から何を感じたでしょうか?