日本とオーストラリアの看護・介護福祉設備の違い

私はオーストラリアで介護士の資格を取得しました。

そこで、日本の介護関連の本を読んでいて「あれ?こんなことは知らないぞ」「え、そういうやり方するんだ」と気づきがあったので、お伝えしようと思います。

私は日本で、病院や介護施設などでの経験はないため、実際の現場ではわかりませんが、日本で売られている介護系の本を何冊か読んで「あきらかに違うよな~」と思ったことを書いていきます。

ちなみにオーストラリアの介護現場との違いです。

日本にあってオーストラリアに無いもの

これはオーストラリアに限らず、おそらくほとんどの日本以外の国が当てはまるでしょう。

それは【お風呂】

海外ではほとんどシャワーです。そしてシャワー室とトイレは同じ部屋にあります。バスタブはありません。

なのでオーストラリアで介護の学校で勉強するとき、『入浴』については全く触れません。

あと間違いなく言えることがあります。それは、

日本はとても細かくて丁寧。海外はそれに比べて雑。

そんなサービス大国日本の良さは、どこの国にも負けないでしょう。

日本よりオーストラリアの介護の方が良いと思うところ

日本のように、サービスレベルが高いと「日本No1!」と誇らしげに自慢しがちですが、意外にも日本より優れた面もあります。

それは、特にオーストラリアでは、ITや機械関連が充実していること。

ITが充実

ITとは何かというと、スタッフの出勤時間や患者さんのデータなどをI padなどを使ってコンピューター上で管理することです。

出勤・退勤時間は毎回スタッフ個々のパスワードと顔写真を入り口で撮り、仕事の時間を管理します。なので基本残業はないです。

働く人にとっての環境がしっかりしています。(これは医療系に限らずどの業種も同じで、政府のチェックが厳しい)

機械が充実

これは本を読んでいて思ったことですが、やたら日本の介護本は一人でなんとかやろうとしたり、テクニックを使って持ち上げたり移動したりします。

そんなテクニック面は、とても詳しく書いてあり素晴らしいのですが、

オーストラリアでは、基本動けない人には2人の介護士が付きます。そしてほとんど介護士のチカラを使わずに仕事を済ませます。

これに関しては、とても良い動画を見つけたのでご覧ください。

まず一つ目はこれ、機械ではないですがとても便利なグッズです。

『スライドシート』と呼ばれるもので、しっかししたシルクのようなツルツルの生地です。身体の下に潜り込ませ自由自在に移動できます。

バスタオルなどよりも全然使い勝手が良いです。

便利な介護マシーン 動画解説(English)

<Using Slide Sheets>

次は『Stand-up Lifter(スタンドアップ リフター)』という名前の機械。

椅子からベッドなど、一時的に立ってもらい、目的の場所まで瞬時に移動するものです。

<Manual Handling – Sit To Stand>

以下は、かなり頻繁に使われる『Hoist(ホイスト)=Lifter(リフター)』と呼ばれます。

寝たきりの人を持ち上げたり移動させます。

なぜかなり使われるのかというと、日本と違い外国人って肥満の人が多いです。

余裕で体重100㎏越えの人はたくさんいます。そんな大きな人は2人がかりでも動かすのは大変なので、機械を使わないとどうしようもありません。

最新のものは、釣り上げた時に体重も測定できたりするので便利良いです。

そして転んで落ちる危険性も大幅に削減できるため安全でもあります。

<Manual Handling – Sit To Sit>

<Aidacare Training Video – Manual Handling – Floor Lift>

<Aidacare Training Video – Manual Handling – Lie To Sit>

そのほかにも『Perican Belt(ペリカン ベルト)』と呼ばれる、腰に巻いて身体を起こすときに使う便利な用具もあります。(ズボンやシャツなどを持って持ち上げなくてよいです)

なぜペリカンなのかというと、バンドエイドのように商品名がそのまま器具として有名になって浸透してしまったため、そのように呼ばれます。

このペリカンベルトは理学療法士など、運動などリハビリする時にもよく使います。

他にも中腰で座りながら移動できる機械や、寝ながらシャワーを浴びて、身体を洗うことができる『Shower Bed(シャワーベッド)』など、

さまざまな機械があるので、男子の私は結構テンション上がったりするのです。

以上簡単ですが、介護施設で使う器具のオーストラリアと日本の違いについてでした。