グルテンアレルギーの人は、グルテンの入った食品を”ちょっと”食べるだけでもダメなのか?

アレルギーというのは症状の度合いは人それぞれです。ものすごく敏感に反応する人もいれば、少しくらい食べてもそこまで問題ないという人まで様々ですが、グルテン不耐症やセリアック病、グルテンアレルギーの方も他の人が食べている料理を見て、「ちょっとだけ味見したい、、、」なんて思う事はよくあるはずです。

たとえ、一口だけだとしても、グルテンが入っていれば食べてはいけないのか?

おそらく、少しだけだとしても何かの症状が出てしまいそうで怖くて食べられないでしょう。

この「グルテンの入った食品は少しくらい食べても大丈夫かどうか?」の答えは、「あなたの思う“少し”とはどのくらいかによる」です。当たり前ですが、食品に入っているグルテンの量も違いますし、スプーン一口を“少し”と定義するのか、ペロッとなめただけを“少し”と言うのかにもよるので、難しいかもしれません。

ここでもう一つ質問

グルテンフリー食品とはどのような条件下で“グルテンフリー”と呼ばれるのか知っていますか?

ちなみに、「グルテン不耐性者」向けの食品のグルテン含有量は100㎎/kg未満でなければならず、「グルテン含有量が極めて低い」と表示されます。

そして、もしラベルとかに“グルテンフリー”と書かれていた場合、グルテンの含有量が20ppm未満であれば表示していいのです。この20ppmとは、ものすごく少ない量です。

ただ、なぜ「フリー」といいながら、なぜ0(ゼロ)ppmではなく20ppm未満なのかの理由は、

  • 20ppm以下を確認できる技術が存在しないため
  • 20ppm未満であれば、グルテンにアレルギー反応を示すセリアック病患者が摂取しても安全

と考えられているためです。

PPM(parts per million パーツ・パー・ミリオン)

ppmという単位は濃度を示す単位で、100万分の1を指します。

英語で“gluten free” must contain less than 20 parts per million of glutenと言われますが、つまり、グルテン含有量20ppmとは“100万分の20パーツのグルテン含有量”

わかりやすく言うと、ナッツの入った袋を買って、その中にアーモンドが100万個入っています。ですが実際にはアーモンドは999980個入っていて、20個がカシューナッツでした。

この時、almonds is contaminated with 20 parts per million of cashewsつまり、100万個あるナッツのうち、ほとんどがアーモンドですが、20個はカシューナッツが含まれています。

という意味です。

それくらいの割合のグルテン量であれば大丈夫ということです。はっきり言って、ほぼグルテンは無いに等しいです。

残念ですが、グルテンの入ったパンを一切れ、ピザを一口、ケーキをペロッと、、、それだけでも“たとえ少しでも食べてはダメ”ということになります。つまり、厳格にグルテンフリーダイエットをするには、味見程度だけでもやめた方がいいということになります。

ただ、私個人の意見としてですが、グルテンの入った食品を食べることによって、栄養失調や貧血、疲労、湿疹などその他さまざまな病気を伴う症状が出る可能性もありますが、いきなり死に至ることはまずありません。

逆に“なにも食べられないストレス”によって、気持ちがもっとネガティブになっても身体を壊してしまうような気もします。

食べ過ぎや、重度のセリアック病であればやめた方がいいですが、自身の身体と相談して“ちょっとだけ”なら食べてもいいのかもしれません。(その時は自己責任でお願いしますね)

*今回のグルテンに関する情報はアメリカ、EUなど先進国で決められた規定です。