大豆(Soy)を使わない料理・調味料・食品一覧

和食の料理人としてありえない発言です。覚悟して聞いてください。

Soyは日本語で「大豆」。Soy sauceは「醤油(しょうゆ)」です。なぜ醤油がSoy sauceと呼ばれるかというと、メインの主原料が大豆だからです。

そして日本料理において醤油は欠かせない調味料です。和食には、多少の差はあれど醤油が入っていることは多いです。

刺身や寿司を食べる時は醤油につけて食べますし、肉じゃがやスキヤキ、煮物、吸い物にも使います。味噌汁にも隠し味で醤油を入れることもあります。

さらに醤油には種類があり、薄口醤油、濃口醤油、たまり醤油、白醤油など、他にもいくつかあり、醤油メーカーによっても味に差があります。

また、多くの醤油には小麦も含まれます。「グルテンフリー」が広まってからは、小麦を含まない「グルテンフリー醤油」も一般に出回るようになりました。

でも、どちらにせよ主な原材料は大豆です。

日本料理人にとって致命的なアレルギー

ここからが重大発表です。

私が今「なんで一時的(かもしれない)とはいえ、20年間続けた料理人生を外れて、栄養学や医学を本格的に学ぶことにしたのか?」それには明確な理由が一つあります。

数年前の話をします。

私はある食材を大量に食べたことによって、アナフィラキシーショックというアレルギー反応が出て救急病院に行き、3日間入院しました。(*ちなみに私は海外オーストラリア在住です)

アナフィラキシーショックになったことがある人はわかるかもしれませんが、本気で死にそうになります。

私は初体験でしたが、自力で病院に行こうと外に出ましたが結局道路にぶっ倒れてタクシーで連れて行ってもらいました。(救急車は目立つしお金高いから嫌だった)

何を食べたかというとキャビアです。

魚卵でもとびこやイクラ、タイの子は問題なく、なぜかキャビアだけがアレルギーです。

世にも珍しい食材のアレルギーで、当時医者にも「シェフがキャビアアレルギーなんて」と大笑いされました。(死にそうになってベッドに横たわっているのに、、、)

その時に、色々とアレルギー検査をしたのですが、いくつか食材のアレルギーがあることが分かりました。

もともとアレルギー持ちだったので、ある程度の食材アレルギーは覚悟していました。

しかし、その中でも影響が大きいアレルギー食材として、驚くべきことに「Soy(大豆)」があったのです。

 

信じられませんでした。

お医者さんに何度も聞きました。

「Soyではなく、他の食材と間違って検査しているじゃないか?」

「私は和食の料理人で毎日Soyを摂っているんだよ」

「毎日食べているのに、ほら元気だよ」

絶対うそだと思っていました。なぜなら毎日大量に摂取していたからです。(仕事でも私生活でも)

そして、その後もSoyは何も気にせず食べ続けていました。

英語でSoy(ソイ)と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、

大豆製品には「醤油」「豆腐」「納豆」「豆乳」などなど、数えきれないくらい私の日常食が含まれています。

アレルギー症状にも色々ある

アレルギーと言っても、アナフィラキシーショックのような死ぬ可能性もあるような症状から、すぐには表面上に現れないような胃腸の不具合などさまざまです。

大豆アレルギーは大豆や、大豆を原材料とした食品を食べると、じんましんや湿疹、下痢や嘔吐などの症状がでるといわれますが、私はそこまでひどい症状になることはなかったです。(だから信じられなかった)

そしてある時、一時的にプチ大豆(Soy)断食をしました。すると、、

メチャクチャ快適に過ごせるようになったのです。

私はアトピーなのですが、これまで食生活を変えたり、運動したり、なるべく汗をかかないようにしたりと、過去、アトピー対策を色々試したことがあったのですが、効果はありませんでした。

そんなあきらめていた症状が、大豆を制限したことで無くなっていきました。

そのタイミングで、胃腸の調子を改善するハーブやナチュロパス(自然療法士)に処方されたサプリも摂っており、さらに身体は元気になっていきました。

とはいっても不可抗力で食べる時はあるし、食べたい時はたまに大豆製品を摂取しましたが、今までより大幅に減らしていました。

また、今まで大豆製品をたくさん食べていただけに、大豆に含まれる有効成分を補うために、何かしら代替え食品を考えないといけませんでした。普段食べる大好きな和食もしかりです。

 

そんな経験を経て、今まで当たり前のように使っていた大豆を使わない和食を考えるようになりました。

いかに大豆を使わずに今まで作ってきた日本料理と同じレベルの味に近づけられるかを模索しました。

ということで、その時色々調べた、Soyを含む食品例を羅列してみます。

この一覧を見ると、日本人なら驚くと思います。

相当食事を考えないと脱Soyは難しいです。

私自身、食べるものもそうですし、料理をする際にかなりの制限があり正直とても大変でした。

幸か不幸か、料理人なのでアイデアはポンポンと浮かび、そこまでストレスなく美味しく料理をつくることはできたので、まあよかったです。

大豆食品の特徴と除去の考え方

大豆アレルギーの場合は、他の豆類は大丈夫な場合が多いです。

つまり豆類としてひとくくりに除去する必要はありません。とはいっても大豆中のたんぱく質がアレルギー原因なので、大豆に似ている豆類には注意が必要です。

また、基本的には摂りませんが、大豆油は精製されており除去する必要はないです。

さらに醤油や味噌は、醸造過程で大豆アレルゲンの大部分が分解されるため、摂取可能なことが多いとも言われます。

豆腐は摂取可能であっても、納豆や豆乳のみ症状が誘発されることがまれにあります。

*お医者さんや管理栄養士・自然療法士(ナチュロパス)には「Soyが含まれるものは全てやめなさい」と言われました。結果体調は良くなりました。

大豆無し 栄養食事指導のポイント

大豆タンパクやタンパク加水分解物など、大豆を含む原材料や食品添加物は多岐にわたります。

加工食品にもたくさん使用されています。毎回食品表示を見るのがかなり面倒です。

ただ、大豆はアレルギー表示の推奨品目にも入っているため、比較的見つけやすいとも言えます。

米や雑穀などから作られる調味料で代替もできますが、特に海外では、大豆以外で作ったみそや醤油は、探すのがかなり困難です。

醤油の代替品のアドバイスとして、「Coconut Aminos Seasoningという調味料が一番醤油に近いからおすすめだよ!」と言われたので、「そんな素晴らしい調味料があるんだ」と早速買ってみました。

結果、かなり残念で、うま味成分の少ない醤油に、酸味と甘みがバランス悪く入っているような液体で、「醤油」の代わりにはなりませんでした。

色々なメーカーで試したけど、それぞれ味も全然違ったりして、統一性がなく、かなり調理に使いにくい。まして刺身や寿司などで直接使えないくらい合わなかったです。(一応この調味料は健康食品の部類に入っている)

その他には、大豆・豆類のかわりに、たんぱく質源として肉類や魚介類。松の実、ナッツ類、ぶどう、パイン、あんず、プラムなどの木の実、乾燥果実類も良いです。

(*私はカシューナッツとピスタチオアレルギーなのでそれらは食べられません。食べるとグッタリとなります)

インスタント食品、お菓子にも大豆食品や大豆油が含まれています。

また「豆乳のかわりに牛乳がいい」と言いますが、私は牛乳もアレルギーです。

大豆(Soy)を含む食品

私が食べられない食材・食品を挙げます。これ調べているうちにかなりネガティブになりました。

未成熟の大豆、大豆の新芽

  • 枝豆(ずんだ)
  • 大豆もやし

豆腐関連

  • 絹こし豆腐
  • 木綿豆腐
  • 高野豆腐
  • 厚揚げ
  • 油揚げ
  • がんもどき
  • 豆腐かまぼこ
  • 豆腐カステラ
  • 豆乳
  • おから
  • ゆば

発酵食品

  • 醤油(たまり醤油、照り焼きソースなどほとんど)
  • 納豆味噌
  • テンペ
  • 豆腐よう
  • 豆豉(トウチ)
  • 豆板醤(その他中華系韓国系調味料)
  • 臭豆腐

その他

  • きな粉
  • 黒豆茶
  • 大豆油

ラベルを確認したほうが良い食品

  • 市販の野菜スープ
  • 魚と肉の缶詰
  • 焼き菓子
  • シリアル
  • クラッカー
  • プロテインバー
  • ビーガンプロテインパウダー

※他にも全ての調味料と加工食品をチェックしたほうが良いです。

 

以上、和食の料理人のくせに、ここまで料理人として向いていない体質も珍しいなと思います。

また致命的な弱点ともいえるアレルギーでしょう。だから今後の方向性も考えないといけないなと悩んでいるのであります(笑)