レシピ通りに料理を作っても上手にできない理由 

現在は、本でもネットでも様々なレシピを見ることができます。同じ料理でも、幾通りもやり方が違ったりしますよね、

クックパットのようなものはわかりやすいのも多く、比較的似たようなものが作れますが、同じ味を出すことは難しいですし(実際レシピに書いてある料理そのものを食べることはあまりないです)レシピをみて同じように作っているつもりでも、美味しくできないことありませんか?理由は単純です。

レシピが詳しくない

これは、そのままの意味です。作ろうと思っても手順が省かれていたり、他人が見て分かりにくい表現がしてある場合に起こります。

これはあなたのせいではありませんし、料理の本などは結構おおざっぱに書かれているものも少なくありません。

分量の違い

レシピに書いてある分量は大概ひとつ。1人前だったり、4-5人前、10人前と出来上がりの量がばらばらだったり、書いてないこともあります。

そのため2人前だけ作りたいのに5-6人前の分量しか載ってないって理由で、単純に全ての分量を「÷2」するのは危険です。焚く時間とかまで「÷2」するのは問題外です。

なぜか?

分量は、調味料によってリットルで書かれていたり、グラムで書かれていたりします。

レシピには複数の単位の調味料が書かれているので、それらを単純に半分とかにしていたら合わせた調味料の比率は全く違うものになります。

例えば液体を例にとると、油と醤油の重さは違います。味醂と酒の重さも違います。水100ccは100gだったとしても、油100ccは100gではありません。

比重が違うため、レシピに書かれている分量より多く作ろうとしたり、少なく作ろうとしても違う味になってしまうのです。

「ではどうすれば?」と思うかもしれませんが、その場合、以下のサイトに調味料別に重さの違いの表がのっていますので計算してください。

「重量の目安」

ただ量が多くなればなるほど面倒なのでお勧めしません。実はそんなことをするのは全く意味がありません。というのは第3の理由からです。

レシピの調味料と自分の持っている調味料は全く同じではない

当然と言えば当然ですよね。もしレシピに醤油と書かれていたら、それは薄口醤油?濃口醤油?たまり醤油?どれでしょうか?味醂にも種類はあります。砂糖も上白糖、グラニュー糖とか。

でもそこまで詳細に書かれているレシピも多いですが、メーカー(商品名)まで書いているレシピはほとんど見たことありません。もちろん同じ濃口醤油でもメーカーが違えば、味も違います。味噌などは固さも変わってきます。

このメーカーの違いによても同じ分量だったとしても全く味の違うものができます。

さらに、追いうちですが、

「時間はどれだけたっていますか?新品?古い?保存状態は?冷蔵庫に入れてた?入れてない?」

これは食材にも言えることです。産地によって美味しさは違います。となるとおのずと分量も変わってきます。

 

ここまで読んで、若干疲れてきたと思いますが、今までのはプロ目線でお話ししているので、家庭で調理する場合は、分量を多少変えても似たものは作れますので気にしないでいいです。というか、気にしてたら料理つくれません。

タイミングや切り方、火力など

どんどんマニアックになっていきますが、ついてきて下さい。

上記の条件がすべて同じであったとしても、野菜の切り方や、火力の違い、火から下ろすタイミングだったり、火の通し加減。こんなことまでわざわざレシピに書いてたら、本1冊できちゃいます。

最後に、、

料理人は最初はレシピどおりに作るかもしれませんが、必ず自分のスタイルと味に変えます。さらに慣れている料理は、自分の舌が覚えているので分量は必要ありません。

結局、十人十色というように、同じものを作っても絶対に全く同じ味は作り出すことは不可能です。全部機械で作ってない限り。

その他にも理由はありますが、きりがないので今回は重要な部分だけピックアップしました。

ようするに「レシピどおり作ってもうまくいかない!」「自分は料理のセンスがないんだ!」って思う事ないです。通常は、そこから何回も作りなおして、自分の満足いくレシピが出来上がります。

料理人でもよく、レシピ収集に精を出している人いますが、同じものなんて作れないのに、、、って思ってしまいます。必要なのは、レシピではなく作って体で覚えることです。

とはいっても、ある程度の経験のある料理人なら、レシピ見ただけで自分のオリジナルレシピが頭の中で完成しちゃったりします。あとは自分と違うジャンルの料理や全くやったことがない料理を勉強するのは、いい刺激になって新しい発想が浮かびます。レシピも無限ですし料理も無限です。奥が深いです。

レシピは料理し始めのころは、とても大切だし、誰でも同じように作るとなるとレシピは不可欠になりますが、料理を作る上で大切なことは、他にもあるはずです。ではお料理頑張ってください!