和の時代から大和の時代へ ~消えた漢字の秘密~

「和食の“和”には、どのような意味が込められているのでしょうか?」少し考えてみてください。

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今回は、飲食関係の方はもちろんのこと、日本人であれば、必ず覚えておいてほしい『漢字』についての話をします。

『和』の本当の意味

ネットや辞書で調べると『和』とは、『日本、足す、輪、やわらぐ、協力する』など「日本的なもの」「おだやか」「合わせる」のような意味がでてきますが、ここでは、『和』のもう一つの意味をお伝えします。

和という漢字を分解してみると、『禾(のぎ)偏に『口』と書きます。

左の禾偏は、上下左右斜め全部の方向にバラバラに向かっているものを右の口という漢字で一つにまとめ包み込むという意味が込められています。

食は“人に良い”と書いて『食』と書かれます。

つまり、

『禾』=さまざまな土地にある自然の恵み(海、川、山、土、肉、魚、野菜や果物、木の実など)を

『口』集めて一つにして

『人の身体に

『良い料理のことを

『和食』と呼びます。

『和』という文字には、日本の魂が込められているのです。

色々なものを一つにまとめ、世界中のありとあらゆるものを一つにまとめ、独自の文化として発展してきたのが『和』、つまり日本なのです。

そして『大和』とは、それら一つにまとまったものをさらに大きくまとめたもので、“日本=大和大国”と呼ばれるように、日本人は世界でも珍しい、

“世の中のさまざまなものを上手く取り入れ、結合・融合してまとめ、それを世の中に新しいものとして広げる”ことが得意な民族です。

歴史から見てもわかるように、日本は昔から村文化が一般的なため、個人が活躍するよりも、集合してみんなで何かを作り上げるという能力に長けています。

『和食』という漢字の成り立ちを理解するだけでも、いままでより一層美味しい料理、感動料理、エネルギーを高め、大きな影響力を持つ料理を作ることができます。

私と和多志

『和多志』『わたし』と呼びます。「何の当て字だろう?」と思いましたか?

携帯や、パソコンを使って、“わたし”と入力して変換してみてください。

“私、渡し、渡司、和多氏、渡氏、綿氏、渡、、、” “和多志”とは出てきませんよね。

ではこの“和多志(わたし)”とはなんなのでしょう?ただの適当に作った当て字ではありません。

私たち日本人の99.9%が知らない漢字の一つに、この“和多志”という漢字があります。これは、日本の歴史から消された言葉です。(*正直、この事実を公開すると、色々と問題があるので、この記事はすぐに消す可能性があります。)

日本には言霊(ことだま)があります。言葉に霊、つまり魂を込められているという意味で“言霊”です。日本では古くから、言葉には魂が宿ると言われ、言葉は最も重要とされる、氣を高める“術”の一つです。

そして、“和多志”とは、実際に昔使われていた言葉で、“私”という漢字は戦後使われるようになった漢字です。

なぜ、このように変化してしまったのか?

理由の一つは、第2次世界大戦後のGHQ、日本は敗戦国としてアメリカの言うことを聞かなければなりませんでした。アメリカは日本の和の精神を、極度に恐れていました。

なぜなら、第1次世界大戦で敗戦したことや、自ら命を落として国のために投げ出す神風特攻隊なども含め、日本人の根底にある精神にかなりの恐怖を感じていたからです。

そこでわかったのが、その日本語の基となる言葉、つまり“言霊”。その言霊の威力の大きさに気付いたのです。

その言霊の中でも、戦前では普通に使われていた『和多志』。この日常一番よく使われる言葉に危険を感じたため、『和多志』⇒『私』としたのです。

なぜ、「和多志」という漢字が危険だったのか?

さきほど“和”と“大和”についてお伝えしたことを思い出してください。

『私』の禾(のぎ)偏のもともとの意味は、『穂先が先端に垂れかかる稲』の象徴です。*稲は日本人にとっては切っても切り外せない存在です。その右側の“ム”は『小さく取り囲む事』と言う意味です。

つまり、これは意図的に“私たち日本を分離し、個人主義を貫く”ことを意味します。

一方『和多志』は“多くの志を和す”

『和』の禾(のぎ)偏は前述したとおり、“稲”の意味もあり、各方面に向かったものを“口”で一つにまとめるという意味が込められています。

そして『多』は“切った肉、半月”の象徴で“多い、たくさん”という意味です。『志』とは“こころざし、目標”。

「志」の漢字を分解してみると、十は「足」の象形。その下の「一」は出発線を示す横線。心は「心臓」の象形。つまり、“出発線から一歩踏み出すこと”と言う意味です。

ですので『私』と『和多志』では、意味が180度違ってくるのです。

多方面に散らばったものを一つにまとめた集合体、そこから新しい一歩を踏み出すと言う意味が『和多志』という漢字には含まれているのです。

“和多志(大きく一歩を踏み出す)” “私(小さくまとめる)”

気と氣

最後にもうひとつだけ「消された漢字」を紹介します。

“エネルギー”を漢字にすると『気』です。しかしこれも、本来は、『氣』という漢字でした。“〆”と“米”の違いだけですが、「米」を「〆」に変えられた意味も、明確な理由があります。

稲作文化が盛んで、稲を神様に供える風習がある日本。昔から日本人はお米を大切にしてきました。それと同時に日本人は「米」を使った漢字をさまざまな部分で使ってきました。

また、「禾」や「光」という漢字も、よく見ると「米」に似た形をしていることがわかります。

日本を代表するお米。お米は太陽の光を存分に浴びてできるので、光の象徴でもあります。漢字も似ているのは“光”を連想しやすいためだともいわれます。昔の日本人は、それら3つの漢字は特に、近い存在として認識していたのではないでしょうか。

そして、諸外国がエネルギーを高めるものが“米”だということを知り、その「米」という漢字に含まれる大きな影響力を恐れ、“〆”という文字を使った『気』に変換させられたと言われています。

『氣』という漢字は、“各方面に向かうエネルギーを一つにまとめる”という意味があります。

しかし『気』だと、“〆(絞め、締め、占め、閉め)”と連想されるように、日本の精神である“米”ではないため、日本人本来の力(エネルギー)を発揮できなくする作用があるのです。諸外国はこの言霊の威力を知っていたのです。

ちなみに稲作は、周りの自然と調和して育つことができると言われています。例えば、その他の植物、果物や野菜などは、基本的に土の養分を吸い取って成長するものです。

つまり、野菜や果物は育っても、今度は土の栄養が無くなってしまい、また一から土に栄養を与えることから始めなければなりません。

しかしお米(稲作)の場合は、その土の栄養を全て吸い取ることはないため、周りの草木もすくすく育ち、微生物や虫たちも自然の動物たちも安心して暮らせる環境になるのです。

このような稲作の特性も、日本人の本来の特徴として発揮されているように思えます。

以上のような背景を知っているのと知っていないのでは、これからの料理への取り組みや姿勢も変わってくるのではないでしょうか?

今回の記事は、ネットで公開するのはかなり危険な内容でもあるので、今、幸運にも読むことができたあなたは、ぜひ覚えておいていただきたいです。

おまけ

ちなみに余談ですが、日本料理の予備知識として、日本料理でよく使われる言葉で、

“活け〆(締め)”←鮮度を保つ保存方法

“昆布〆(締め)”←コンブで挟んで味の相乗効果を促す調理法

があります。

これらは、“持ち味をグッと抑え込む”という意味で、魚を“活〆”または“昆布締め”をすることで、食材のうまみを最大限に発揮させる効果があります。