【金】が大好きな人必見「大失敗する調味料」について、私の実体験と共にお話しします。
金が嫌いな人はあまりいないと思いますが、金は金でも「Money(マネー)」ではなく「Gold(ゴールド)」つまり「おかね」ではなく「きん(色)」の方の「金」です。
Bad Hobbit(悪いクセ)
料理人の習性でもあるかもしれませんが、私には“珍しい食材・調味料”を見ると、衝動買いしてしまうクセがあります。今までも、
- 市場にあまり出回らない食材
- トリュフなど高級食材を使った調味料
- 人工イクラ
- オブラート
- 分子調理や科学実験系
などなど、数えきれないくらいの食材や調味料を買っては食べ、買っては食べを繰り返してきました。
そしてその大半は、すべて使いきれずに「賞味期限切れ」になってしまうか、色々試して遊んだ挙句、飽きて忘れてしまう。または、だれか友達にあげたり、
まるで【子供が「あれ欲しいー!」と親にねだって買ってもらったおもちゃを1週間ほど遊びつくして飽きてしまい、物置行きになり親に怒られる】ということを大人になっても繰り返してしまう病気みたいなものです。
大人になると、お金を出すのは自分自身なので、より一層その勢いは増してしまいます。
そして、ガラクタのような使えない調味料が山のように積み重なり、一緒に住んでいるパートナーに文句を言われる、、、というパターンです。(専門的な調味料ばかりなので、一般人が扱えない調味料などもたくさんあります。アルギン酸ナトリウムとか謎のハーブとか)
このような失敗やお叱りを受けながらも、今回買ったのは、だれでも家庭で使えるような「塩・こしょう・マスタード」です。
これなら誰でも使える調理量ですね。
しかも「金色」
でも結論から言うと、、、
「大失敗」でした。
原因は明確にわかっています。
それは『着色料』の【金】を使っていたから。つまり偽物のゴールドです。
今までも金色の調味料は使ったことがありました。
オーソドックスなところで言えば、金粉や金そのものを使ったり、本物の金が入っている人工的に作られたキャビアなど。これらは大成功でした。
やはり「金色」は豪華なイメージがあるので、食べる人も驚きと喜びがあります。
ただ今回はっきりしたことは、金を使うのであれば、本物の金だけを使わなければいけないということ。
偽物(着色料)は最悪です。
でも本物の金は、当たり前ですがものすごく値段が高いです。
ただ、料理に大量に入れることはなく、ちょっとした見た目のインパクトとして使うことが多いので、一品の料理に金を使うとしても何千円ー何万円の原価になるというものではありません。
それでも本物の金で食品に使える商品だと、まとめて買うことになるのでそれなりに値段はします。
、、、ってそんなことはわかりきっていたことですが、今回目にしたのは、まさに“金”尽くしの調味料で、今まで見たことがなかったので無意識に手が伸びて、気づいたら買っていました。
着色料の味!?
グミやお菓子など、たくさんの着色料が入っています。始めは、Golden Mustardを食べました。
「ん!?変な風味がするな?」と思いながら、肉や野菜など、食材と合わせて食べて見ると、
「なんだか、どんどん気持ち悪くなってくる、、、」
よくありがちな、マスタードの種類や質が悪いのかと思い、そのゴールデンマスタード自体の“味変(味付けを変える)”をするために、マヨネーズ・ハーブ・唐辛子・醤油など、それぞれ色々味を変えて食べて見るが、
最初に感じた“変な風味”は強烈に残り、どんな調味料・食材とも合いませんでした。
この時点では、私はこの変な風味をマスタードが悪いんだと思っていたのですが、他にも買ったゴールデンソルトとゴールデンペッパーを使ったときにそれは金色の着色料の風味だということがわかりました。
この金の塩コショウを肉に振りかけて焼いたものと、通常の塩コショウで焼いたものと2種類に分けて試食すると、これも明確に風味・味の差がわかり、金の塩コショウはやはり食べるのに抵抗感を感じるくらい気持ち悪くなってきました。
味というより香り(匂い)なのでしょうが、どんな匂いか例えるとゴールデンペッパーは
土に撒く牛のフンとかが入った肥料のような匂い
、、、って最悪やん。と思うかもしれませんが、そのような肥料に化学的な何かが合成された匂いも混ざって、食べるごとに気持ち悪さが増します。トラウマになりそう、、、。
なぜ世間一般に出回らないのか、よくわかりました。この風味好きな人はいないだろって思うレベルです。
私も普段ここまで商品を否定することはないのですが、結構な値段したわりに一瞬だけ使って捨てることになったので、若干自分の見る目の無さにショックを隠しきれません。
違和感の正体
金色に使われた着色料の詳細ですが、
Gold Pepperの原材料は【White peppercorn、Blend(E904)、 Food Clouring(E171, E172)】
Gold Saltの原材料は【Himalayan salt、Food Clouring(E171, E172)】
Gold Mustardの原材料は【Mustard(water, mustard seeds vinegar, salt, sodium sulfite acid)Olive oil, Natural truffle flavour, Food colouring(E171, E172)】
それぞれ見た目は最高に美しいです。そして、これらナゾの原材料を調べてみると、、、
◆Blend(E904)
このBlend(E904)を調べるとShellacと出てきます。
これは昆虫のラックカイガラムシが分泌する樹脂(ラック)をアルコールに溶かしたもの。
セラックニスは古くからインドや中国で木材の塗装に利用されてきた。安全性が高く、食品のコーティング材にも用いられる。
*ちなみにShellacを画像検索するとマニキュアが最初に出てきました(汗)
◆Food Clouring E171
一般名は二酸化チタン。チタンホワイトまたはチオックスと呼ばれることもある。
E171は食品に不透明度を与えるために使用される白色の着色剤です。
不活性であり、塗料製造や紙コーティングとしても使用されます。 二酸化チタンは、鉱物イルメナイトから抽出されます。
多くの悪影響は発見されていませんが、E171は刺激物として作用し、水路を汚染する可能性があります。 この着色はドイツでは禁止されている。
E171を含む可能性のある商品例:
- 歯磨き粉
- ペイント
- ビタミンサプリメント
- チーズ
◆Food Clouring E172
E172は、欧州連合(EU)によって承認された食品添加物。ドイツでは禁止されています。
食品・飲料の天然着色料として使用。赤/茶色のカラーで、一般名は黒色酸化鉄、赤い酸化鉄、および 黄色の酸化鉄。
E172を含む可能性のある商品例:
- サーモンペースト
- エビのペースト
- 肉ペースト
- ケーキとデザート
- スープ
◆Sodium sulfite acid(亜硫酸ナトリウム)
無機化合物。化学式はNa2SO3。
多くの工業用途があり、褐色化防止、防腐剤として食品や化粧品に使われる。副作用に皮膚炎や蕁麻疹、アレルギーがあり、喘息における気管支収縮の誘発や皮膚症状も出る。
食品業界は、見た目を保つために使用。薬では、効力と安定性を維持する要素があります。
規制の優先度が低い新鮮な動物用医薬品としてFDA(Food and Drug Administration=アメリカ食品医薬品局)によって承認されています。
また、金のマスタードにはトリュフフレーバーが入っていますが、このトリュフがより一層風味を邪魔するような気がします。そしてすべての商品にFood colouring(E171,E172)が入っています。
皆様、食品表示はしっかり見てください。以上です。
、、、という失敗談です。なんか調べれば調べるほど気持ち悪くなってきた、、、