意外と知らない!?危険な食品添加物の種類と見分け方
何か食品を買うとき、 原材料表示を気にして見ていますか?おそらく、アレルギー体質や飲食や栄養に関する職業、子供のいる方、健康に気を付けている方はよく見るでしょう。
食品添加物は原材料名と一緒に載っていますが、「どれが食品原料で、どれが食品添加物なのか見分けがつかない!」と思ったことはありませんか?実はそこまで詳しくなくても簡単に見分ける方法があります。
原材料表示の原則
まず量が多い順に書くことが決められているのですが、まずは食品原料の多い順から少ない順に書かれ、次に添加物の多い順から書かれています。
つまり、どこから添加物なのかがわかれば、その添加物の後から表示されているものは全て添加物であるため、一目瞭然なのです。
原材料と食品添加物を見分けるポイント
一般的に使われる量が多い添加物は、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤の場合が多いため、この3つのどれかが表示されていたり、○○剤、○○料などの見慣れない表示があれば、そこから添加物だと判断できます。
普段から食品表示を見る癖をつけておけば、簡単に見分けがつくようになるでしょう。
たまに、「原材料の一部に○○が含まれています」など、アレルギー表示が、食品原料と添加物の間に記入される場合もあるので注意しましょう。
基本的に食品添加物は物質名を具体的に明記するようになっています。「VCビタミンC」、「カゼインNa」など、このように用途名併記が義務付けられている添加物があります。
- 酸化防止剤
酸化を防止する
- 甘味料
甘味を付ける
- 着色料
色を付ける *添加物名に“色”の文字があれば、用途名を併記しなくてよい「カラメル“色”素」など
- 保存料
保存性を高める
- 漂白剤
漂泊する
- 発色剤
黒ずみを防いで、色を鮮やかに保つ
- 防カビ剤
カビの発生や腐敗を防ぐ
- 糊料(こりょう){増粘剤、ゲル化剤、安定剤}、および増粘安定剤
とろみや粘性を持たせたり、ゼリー状に固める
なぜ具体的に書かなければならないのか?
それは、これらの用途名併記が必要な添加物は“毒性の強い”ものが多いため厚生労働省が表示を義務付けたのです。そして、消費者がどんな添加物が含まれているのかをちゃんと判断できるためです。
ただ、すべての添加物の毒性が強いというわけではなく、酸化防止剤の「ビタミンE」「ビタミンC」、着色料の「β―カロチン」などのように毒性がほとんどないものもあります。
添加物表記の抜け穴
添加物は物質名を表記しなければいけなくて、用途名も併記しなければならないものもあり、全てが具体的にわかるはずですが、ここに落とし穴があります。それは、、、「一括名表示」と呼ばれるもので、大半の添加物には物質名が表記されていません。
どういう事かと言うと、例えば「乳化剤」。乳化剤とだけ書かれていたとしても、ショ糖脂肪酸エステルなど、合成のものが9品目あり、“どれをいくつ使っても”「乳化剤」とだけ書かれるのです。
他には、乳酸とクエン酸とリンゴ酸が酸味料に使われた場合、一括名表示で「酸味料」とだけ表記されます。
その他「香料」も一括名ですが。香料は合成のものが130品目あると言われています。ちなみに「アミノ酸等」は物質名ではなく種別です。その他一括名が認められている添加物は以下のものがあります。
- 乳化剤
油と水を混じりやすくする。
- 香料
香りを付ける
- 調味料
味付けをする
- 酸味料
酸味を付ける
- 膨張量
食品を膨らます
- pH調整剤
酸性度やアルカリ度を調整し、保存性を高める。
- イーストフード
パンを膨らませる
- ガムベース
ガムの素材となる
- チューインガム
軟化剤ガムをやわらかくする
- 豆腐用凝固剤
豆乳を固める
- かんすい
ラーメンの風味や色合いを出す
- 苦味料
苦味を付ける
- 光沢剤
つやを出す
- 酵素
タンパク質からできた酵素で、さまざまな働きがある。
以上、それぞれの一括名に当てはまる添加物は数十品目あり、香料だけは130品目もあります(ただし天然香料は除く)。
ようするに、添加物の多くは、物質名が表示されないということになります。ただ一括表示が認められている添加物の多くは、毒性の強いものではありません。
添加物表示の罠 “キャリーオーバー”とは?
原材料に添加物が含まれる場合、例えばしょう油のなかに保存料が入っていた場合で、その保存料の効果が最終的にその食品に発揮されない場合、キャリーオーバーとして添加物の標示が免除されます。
定義は、原材料の加工の際に使用されるが、次にその原材料を用いて製造される食品に使用されず、食品中には原材料から持ち越された添加物が効果を発揮する量より少ない量しか含まれていないもの。ただキャリーオーバーの標示はメーカーの判断に任されているのでその条件を守らずに、その効果が発揮されたとしても書かれない場合もあるみたいです。
このように日本の食品は、便利さや手軽なおいしさを追求しすぎたがゆえに、他国より群を抜いて食品産業が発達しているが、その分、身体にとって悪影響が起こる可能性も高いといえるかもしれません。
飲食店などレストランで個人がそれを見分けることは不可能に近いかもしれませんが、自分で買って作る分には、最小限のリスクを抑えて、料理を作ることができると思います。
原材料表示がわからない、不安な場合は、直接製造元に問い合わせみるのが一番良いかと思います。
私も何度か、原材料のことで大手業者に問い合わせたことがありますが、しっかりと具体的な返事が返ってくるところは信用でき、逆に曖昧な言葉が返ってくるなら避けておいた方が無難かもしれません。
食品添加物に関する基本的な内容でもありますが、基本的と言っても、まだまだ調べつくせない、書ききれないことはたくさんあります。野菜などの原材料である食材は大丈夫な場合は多いですが、よく使う調味料など、今一度成分を確かめてみてはいかかでしょうか?