ズッキーニフラワーをご存知でしょうか?その名の通り、ズッキーニに咲く花のことです。
日本料理ではあまり使わないですし、スーパーに普通は売っていません。しかし、海外に行くと、ズッキーニを使っている料理を沢山目にします。
日本料理でも、天麩羅に使う事もありますし、ステーキなどの添え野菜としても活躍します。似ている形で、胡瓜があります。が全然違います。
私も最初海外のレストランで働き始めた時、ズッキーニと胡瓜が隣同士に合って、間違えて取りそうになったことがあります。
ズッキーニはよく見ればわかりますが、頭の方に南瓜やナスにあるような“へた”があります。
↑へた(星みたいな黄緑色のもの)
だいたいこれで見分けがつきますが、良く見れば、色も違いますし、切ってみれば断面や、食べた時の食感。味ももちろん違います。
↑胡瓜は系統で言うと、ウリ科キュウリ属のつる性一年草。
↑これは胡瓜の花。
ズッキーニは、ウリ科カボチャ属の一年生の果菜。果実の外見はキュウリに似るが、カボチャ(ペポカボチャ)の仲間。実が緑色と黄色のものがある。ちなみにズッキーニは生食することはほとんどありません。
中国料理なら炒め物に入っていますし、他にも刻んだり、薄くスライスしたりして使います。
このように、あまり日本では手にすることのない野菜ですが、結構色々な料理に使えます。
そのなかでも、ズッキーニの花がありまして、オーストラリアだと旬は11月~1月位にたくさん市場に出回ります。その他の時期にもたまに売っていますが、数は採れません。
↑花だけで入ってくる場合、発泡スチロールに大量に入ってくる(1ボックス約120~150本)
植物にも雄雌(オスメス)があり、ズッキーニにもそれがあります。いつも私たちが食べているズッキーニの実は“メス”です。で、旬になるとオスの花だけで市場に出てきます。
左が雌(メス)花と実が付いている。 右が雄(オス)花だけです。
左の黄色いのは、花の中のつぼみを取り出したもの(拡大したら違いがよく見えます)
ちなみに、この季節
ズッキーニフラワーメス(実付き) $45/1tray [箱] (60-80pc) $0.5625-0.75/pc [本]
ズッキーニフラワーオス(花だけ) $28/1tray [箱] (120-150pc) $0.187-$0.233/pc [本]
*一般に売られている価格ではないので、普通に買うともう少し高いです。
このように、値段の差が50セント近くあります。ですので、原価を安くすため、オスの花だけを買って、実は使わなかったり、大きいサイズ(ふつう)のズッキーニを使います。
どのようにして花を料理に使うかというと、ズッキーニフラワーの場合は、盛り付けで散らしたりはしません。一つの単体のメインだったり、サブとして使います。
例えば、
- ボイルしてお浸し
- 花の中にアボカドや海老のミンチを詰めて天麩羅
- 花の中にリゾットを詰めて、軽く炒めたり焼いたりして提供
花なので、盛り付けがかわいらしく見え、女性に人気があります。しかも、野菜なのでヘルシーなイメージがあり、この季節は良く売れます。
もし、使うときのために、ズッキーニフラワーの下処理をお教えします。オスもメスも同じ下処理です。
まず、
- 実と花を切り離します。手でうまくちぎって外すこともできます。
- 次に、ボールに水をためておいて、花の周りに付いた汚れを丁寧に落とします。
- 花がほとんどの場合閉じているので、手で優しく花弁を開き、中のつぼみ(写真のそれぞれ左側)をつまんで取りだします。
- 水気を取って、ペーパーで包んで保存します。
もし、長い間保存する場合は、新聞紙などを濡らした上に乾いたタオルやペーパーをしいて、直接水がズッキーニ花に当たらないようにし、冷蔵庫で保存しましょう。そして、毎回使う分だけ、そうじ(下処理)をしてください。
以上、ズッキーニフラワーでした。