カカオバターから作る砂糖を使わない究極のホワイトチョコレート作り
最近ホワイトチョコレート作りにハマっています。チョコレート作りと言ってもカカオ豆からではなく、市販のカカオバターから作るものです。
実際、カカオバターとカカオマス、カカオパウダーを使って、普通の茶色いチョコレートを作ろうとしましたが、テンパリングするのが面倒で、どうしても大手会社のチョコレートの滑らかさを出すには手間と時間がかかりすぎるという理由からやめました。
それに比べ、カカオバターのみで作るホワイトチョコレートは、テンパリングをしないでも、滑らかなチョコレートを再現できるので、せっかちな自分にはあっていると思い、こちらにしました。
原価は高くなりますが色々とアレンジもできるため、お菓子以外にも料理のソースとしても使えそうです。そもそも、なぜお菓子作り(特に西洋系ケーキなど)が苦手な私がチョコレートを1から作ろうと思ったのか?
今までは、健康志向と言いつつ、健康食品売り場にある、オーガニックチョコレートやグルテンフリーチョコレートなどは時々食べていました。
市販の甘ったるいチョコレートに比べ、甘さ控えめで美味しく食べられるので、ちょっと値段は高くても、身体にできるだけ良いチョコレートと思って食べていたのですが、
最近ついに、その健康チョコに含まれている微量の砂糖も気になりだし、「どうにかして、砂糖を使わない(または黒砂糖や和三盆など身体によい甘みだけを使った)チョコレートが食べたい」と思うようになり、
結局、砂糖が入っていないチョコレートは探しても見つからなかったので、「自分で作ってしまおう」という結論に達しました。
今まではカカオからチョコレートを作っていた時も、全て砂糖を入れていましたが、これからは、一切白砂糖は入れないで作ろうと思います。(代わりに黒砂糖やハチミツで甘さを補います)
ということで、色々試作してみたので、その実験レポートを書こうと思います。
ちなみに、洋菓子を作るのは苦手なので、お菓子作りの経験も知識もほぼゼロの状態から頑張ったので、プロのお菓子職人さんから見たら、作り方の手順などがど素人と思われるかもしれませんが、そこは勘弁してください。
でも、このレシピのチョコレートを食べたお客さんからは、100%の確率で「これ何!?おいしい!何が入っているの?」と聞かれます。
自分の中では当たり前だと感じていますが、材料を全てオーガニックにして砂糖を使っていないので、身体が喜ぶし、うまいのは間違いないと思います。
最初はシンプルに
- 140g オーガニックカカオバター
- 100cc ミルク
- 100g オーガニック蜂蜜
で作りました。
しかし口どけが、チョコレートと言うよりバターって感じで、スッと溶けて美味しいのですが、チョコレートのように、じわっと溶ける幸せタイムは少なく感じました。
何が足りなかったかと言うと、スキムミルクパウダーでした。これを入れることで、もっと口どけが良くなります。
このチョコレートを作るときの美味しさの最低基準がロイズのチョコレート。
ロイズのチョコレートと自分の作ったチョコレートをチョコレート好きの女性にブラインド(目隠し)で食べ比べをさせて、自分の作ったチョコレートの方が美味しいと、10人中10人が認めたものです。
もちろん、今までの料理人としての経験から、
- 舌の温度、また舌の平均温度(36.5~36.8℃が人にとってベストな温度)
- 外気温、内気温、湿度、環境、季節
- 保存状態、チョコレートの溶ける温度、速さ、
- 口に入れたときの溶け方、舌の味蕾の数や位置
- 食べる時のカトラリー(スプーンなどの素材)
- 食べる人の年齢層、嗜好
なども加味し、自分なりに計算して作っているので、まあまあ悪くないと思います。
ちなみに主原料であるカカオバター、生クリーム、甘み(蜂蜜、黒砂糖)などの割合は、和風チョコレートということで、白銀比(1:1.4)に則った分量を意識して構成しています。(黄金比分量でも美味しくできると思いますが、、、)
そんな個人で手に入り、簡単に作れるレベルで最高に健康的なチョコレートを紹介します。唯一、健康面で突っ込みどころがあるとすれば、生クリームが入っているところですかね、、、。
材料
オーガニックカカオバター、生クリーム、黒砂糖(または蜂蜜)、スキムミルクパウダー。ほぼオーガニックの食材です。
Rapadura Sugar(ラパデュラシュガー)とは、Panela sugar(パネラシュガー)と同じような砂糖らしく、サトウキビのしぼり液を低温で加熱して抽出した糖です。
ビタミンやミネラルが多く、風味やうまみがあります。値段ももちろん高いです。もし海外などで和食を作る時、味醂(みりん)が無い場合、このラパデュラシュガーで甘みと風味づけをしてもいいと思います。
ベースの作り方
1:湯せんでカカオバターを溶かす。
2:生クリームとスキムミルクパウダーを混ぜて溶かす。
3:甘みを入れる(蜂蜜、黒砂糖、和三盆など)+ブランデーや梅酒
4:2にカカオバターを入れて、よく混ぜる。
5:固まってくる前に、容器または型に流す。*混ぜる時に分離しないように注意が必要です。もし分離したらハンドミキサーなどで高速で混ぜればうまくいきます。
出来上がり盛り付け写真(下)
レシピ
<蜂蜜梅酒ホワイト生チョコ>結構固め(型に流す用)
オーガニックカカオバター 140g
生クリーム 100cc
スキムミルクパウダー 100g
オーガニック蜂蜜 100g
梅酒 40g
<黒糖焼酎生チョコ>
オーガニックカカオバター 140g
生クリーム 100cc
スキムミルクパウダー 75g
黒砂糖(パラデュラシュガー) 100g
焼酎 (黒霧島使用) 40g
<桜生チョコ>
オーガニックカカオバター 140g
生クリーム 100cc
スキムミルクパウダー 100g
オーガニック蜂蜜 100g
桜ソース(ペースト) 20g
桜塩漬けの花(デコレーション用)
<昆布チョコ>甘み無し、料理のソース用
オーガニックカカオバター 140g
生クリーム 100cc
牛乳 50cc
その他のチョコレートアイデア
<お茶チョコ> 緑茶、ほうじ茶などミルクにお茶の葉を入れ、お茶の香りを移したもので作る。
<きな粉チョコ> きな粉を混ぜる
<燻製チョコ> 牛乳をヒノキの香りで燻製させる
<ワサビチョコ> すりおろした生ワサビを加える
<炭チョコ> 炭パウダーを混ぜる
チョコレートアイス(冷凍保存)
<黒糖焼酎生チョコアイス>
オーガニックカカオバター 140g
生クリーム 140cc
スキムミルクパウダー 50g
黒砂糖(パラデュラシュガー) 100g
焼酎 (黒霧島使用) 40g
カカオパウダー 10g
カカオニブス(生チョコカカオの破片) 適量
<桜チョコアイス>
オーガニックカカオバター 140g
ミルク 100cc
オーガニック蜂蜜 100g
生クリーム 80g
桜ペースト 20g
下は黒糖焼酎生チョコアイスを作っている写真