世界の珍アレルギー
海外の飲食業界に長く携わっていると、日本ではあまり経験しないお客さんを対応することがたくさんあります。アメリカと同じく多国籍の人種が入り混じるオーストラリアのシドニーにおいても、お客様は千差万別です。
例えばアレルギー。食べ物では、甲殻類、ナッツ、そば、小麦、卵、牡蠣などなど日本でもこのようなアレルギーの方はいらっしゃいますよね。
そんな私もナッツアレルギーです(+o+) これからご紹介するのは、これまで私が対応してきたり、見てきたお客さんで珍しいアレルギーを持った人たちです。
お客さん本人が自分自身をちゃんと調べて言っているのか?本当かどうかは実際のところわかりませんが、たまに
「まじで!?(゜レ゜)」
と思うようなアレルギーが存在します。普通にあるものでは、
シーフードアレルギー
和食を食べに来て、まずだし汁に“鰹昆布だし”がメインとなる料理と知ってか知らずなのかわかりませんが、この場合、野菜のみか肉だけの料理になります。
食品指定アレルギー
「わたし、この食べ物“以外”はアレルギーだから無理!」っていう人います。
おそらくただのわがままなだけな気がするのですが、、、
グルテンアレルギー
アメリカやオーストラリアでは100人に1人がこのアレルギーと言われるほどなので、日本ではあまり聞かない言葉かもしれませんが普通にあります。小麦アレルギーも含まれ、グルテンを含むものすべてにアレルギー反応を起こします。
醤油もだめですが、このアレルギーは世界的に有名なため、グルテンなしの食品や醤油も開発されています。
塩アレルギー
「いやいや、、、食品ほとんどには自然にでも塩分が入ってるし、、、」って思いますが、大概のお客さんは医者に控えめにしろと言われて、、、という人が多かったりします。
果物アレルギー
果物と呼ばれるもの全般です。アボカドは果物?など微妙なラインの食材を扱うときは頭を悩ませます。
お米アレルギー
日本人でこのアレルギーの人はかわいそうすぎます。
ゼラチンアレルギー
肉とか魚とか焚いて冷ました時にときに固まる煮凝り(にこごり)はダメです。
どうしても野菜系の料理になりますね。
水アレルギー
伝説のアレルギーですが、まだ出会ったことはありません。世界中に30人しかいないアレルギーだそうです。
チョコレートアレルギー
お菓子大好きの女性がこのアレルギーになったら人生の楽しみの半分は無くなりますね
生アレルギー
アレルギーという場合もありますし、妊婦さんは食べない人がほとんどです。刺身ももちろんだめです。
ステーキも赤みがなくなるまで火を通して(ウェルダン)だったり、でも半生や炙りならOKって人は多かったりします。
その他<生野菜アレルギー>もあります。火を通せば大丈夫なのですが、生の野菜はダメって言う方です。
香辛料アレルギー
これもどこまで香辛料と言っていいのか難しいです。
たいがいお客さんから塩コショウならいいよーって言ってくれるのでいいですが、コショウも香辛料では??と疑問に思ったりします。
食品添加物アレルギー
サラダ、焼き魚、ステーキ(全て塩コショウで味付け)を出します。
その他、ものすごく変わったアレルギーで食品ではないですが、
重度の金属アレルギー
包丁で切った食材、鍋に触れた食材は一切食べられません。
手でちぎったり、サラダに塩コショウとか、、、って無理でしょ!!(゜レ゜)
またマグロには重金属が含まれていると言われるので気を付けなければいけません。
紙アレルギー
紙の繊維に反応するらしいです。
悩みますね、、、
青アレルギー
色に反応してアレルギーを起こします。青い染料などを使った物を身に付けたりするとダメみたいです。
青の食品もダメです。
以上珍しい不思議な!?アレルギーの種類でした。
ちなみに全部が本当に存在するかどうか?などはちゃんと調べたわけではないのでわかりませんが、アレルギーは精神的な部分もかかわってくるので、他にも不思議なアレルギーはたくさんあるかもしれません。
このようにアレルギーを持っている人はたくさんいますが、
自分が本当は食べたいのにその食品のアレルギーのために食べることはできない、、、という方は本当に残念ですね。それが大好きなものだったらなおさらです。
かくいう私も突然、数年前ナッツアレルギーになって、最初は原因不明の気持ち悪さや腹痛などがあり戸惑いました。いままで「ビールのお供に、、、」が楽しみでしたが、食べられなくなりました。
ですので、“医者に止められて”という理由や“アレルギー”であるなら話は別ですが(あと宗教上とか)、ただ、自分のこだわりでレストランにまで来て、あれダメこれダメというのはせっかくおいしい料理が食べられるチャンスを逃しているといっても過言ではありません。
というのも、塩分取りすぎるとよくないからといって、塩や醤油などの味無しで注文するお客さんいますが、私たち料理人の作っている側としても、最大限おいしくなるように頑張りますが、それでも「これはうまい!!」というものは作り出すのは難しかったりします。
盛り付けや見た目も劣ってしまいがちです。
ですので、せっかくお金を払ってきているので、「楽しさ半減おいしさ半減」になってしまうので残念です。とはいっても、プロですので一般の方よりはおいしくキレイに作ることはできますが、、、
このように、世界にはいろいろなおもしろいお客さんがたくさんいます。
お店のコンセプトを崩さず、うまくお客さんに対応していくのが料理人としての役目だと思っています。
そして何よりも健康もおいしさも見た目もサービスも大事ですが、全部まとめて“満足して幸せな気持ちになってもらう事”が大切だと思います。