酵母エキスの安全性とベジマイトとの関係

酵母エキスという言葉を聞いたことがありますか?

酵母とは、パンを発酵させる時に使われるもので、ビールの製造過程で出てくる残りカスです。ビール以外にもフルーツや野菜からも酵母は作ることができます。(自分で作ることも可能です)

酵母は食べ物に含まれる糖をアルコールと炭酸ガスに分解しながら成長します。これを発酵と呼び、日本酒や味噌を作る時にも欠かせないもので、健康食品として、アミノ酸・ビタミン・ミネラルの補強にも用いられます。

そして「酵母エキス」とは、その酵母の有用な成分を抽出したエキスのことです。

“食品”に分類され、食品添加物ではない

ただ、この分類ですが、精製をしていないから食品添加物に分類されないだけで、酵母エキス自体は添加物のそれとほとんど変わらないものであり、むしろ(精製していなくて)不純物が多い分、食品添加物・化学調味料より危険である可能性もある。という考えもあります。

つまり、酵母自体に毒性はないのですが、抽出方法に問題がありそうなのです。

食品添加物に分類されず、呼び名も「酵母エキス」となんだか健康によさそうな聞こえがするので、食品メーカーはこぞって、食品添加物の代わりの“うま味”の代用として使っていることが多いのかもしれません。

どちらにせよ、感覚として「酵母エキス」も化学調味料的なイメージをもっていた方が正しいのかもしれません。とはいっても、添加物はそれ単体では毒性はなく、色々な種類が混ざることによって害をもたらすことになるので、だからこそ、日本は数種類の人工調味料が含まれているので危険だといわれるのです。

何を信じるかは、あなた次第ですし、食べてみて自分の身体に聞いてみるのも良いかもしれません。「酵母アレルギー」というのもあるので、一度調べてみてはどうでしょうか?

オーストラリアの濃縮酵母エキス「ベジマイトVEGEMITE」

ところで、酵母エキスは英語で「Yeast  extract」と呼ばれるのですが、オーストラリアの家庭の食卓には「酵母エキス」が常備してあります。こんなに身近にあったなんて気が付きませんでした。

それは「ベジマイトVEGEMITE」と呼ばれるものです。主にパンに塗って食べることが多いのですが、日本人の私からすると、好きではありません。

色は黒っぽい茶色で、バターやマーガリンのような硬さですが、味は赤味噌を苦くしたようなもので、かなり塩辛いです。

普通に食べると「不味い」ですが、言い方を変えると「うま味があるけどクセが強い」と言う表現もできます。そしてこの味はより「酵母」に近いものだと思われます。

探せば日本でも売っているので挑戦してみても良いかもしれません。

で、この「ベジマイト」の主成分のほとんどは“Yeast extract”つまり酵母エキスがほとんどなのです。オーストラリア人はみんな小さいころからこれをパンに付けて、「おいしいおいしい」と言って食べているのです。日本で言う納豆的な位置づけでしょう。

ただ、健康面はどうなのかと言うと、色々な英語サイトを見る限り「酵母エキスは健康に良い」と書かれていますが、それは単体で実験した場合に安全性が確認されているだけであり、色々な化学調味量が複合して使われた場合は実際のところわかりません。

ベジマイトについても、添加物は多少入っていますが、悪評はほぼ書いてなく、健康に良いと言われています。

ベジマイトの成分↓

日本の場合、「納豆は健康食!」と言われますが、実際、納豆自体は体に良くても、付属の“たれ”に食品添加物が入っていたりします。

 まとめ・感想

最後に私の見解から述べると、酵母エキスも化学調味料同様、人工的に作られたものであるため、食品添加物に分類されないからと言う理由だけで、安全なものだと思うのは若干危険かもしれません。

世の中、自然のものでうま味を引き出せる食材はいくらでもあります。

もし酵母エキスだけの味を知りたい場合は、ベジマイトを食べてみてください。多分後悔しますが、、、

日本でも粉状の「粉末酵母エキス」を取り寄せることもできるみたいです。ただ結構いい値段で500gで2万円近くします。