ベジタリアンといっても、色々なタイプの方がいます。
理由も様々で、健康のため、宗教上、アレルギーなど。それに、卵は大丈夫だったり、ゼラチンはダメだったりと、制限も様々で、16種類ものベジタリアンがいます。
詳しくはこちらの記事で書いてあります。http://wp.me/p50ahn-wG
料理人や飲食業界に携わる方なら必ず経験があると思うのですが、飲食店で働いていると、たまにベジタリアンのお客様が来られます。
そのような方のために、ベジタリアンメニューを用意している店もありますが、実際の所、アレルギーでない限り、お客様は本当にその料理が野菜だけを使っているのかどうかわかりません。
和食店でよくあるのが、ベジタリアンなので“揚げだし豆腐”を頼むお客様。
お店でベジタリアンメニューの定番として出しているところは多いですが、特に日本料理はかつおと昆布だしを使って調理をする場合が多いので、大概は揚げだし豆腐の出し汁にも鰹節を使っています。
それを知ってか知らずか、注文して食べたりしていますが、このように、ベジタリアンにも、魚のだしは大丈夫だったり、あまり気にしていない方も多いですし、鰹節を使っているのを知らないってかたもいらっしゃいます。
ほとんどの和食料理店は、鰹節の入った出し汁をメインしているので、よくよく考えると、ベジタリアンではなくなります。ほうれん草のおひたしなども出し汁を使えば、魚のだしが入ってしまいます。
かといって、たまに来るベジタリアンのお客様のために、野菜だけのだしを常に用意しておくことは、無駄になるかもしれませんし、手間にもなります。
それに料理にもよりますが、鰹節が入っていた方が料理がより美味しいです。このような理由により、ベジタリアンの方に対応するのは難しいと思われがちですが、
かつおだしを使わなくても、できる料理はたくさんありますし、ベジタリアンの料理レパートリーを持つことも料理人の腕の一つでもあります。
ある程度、単価の高い高級店では、対応もベジタリアンやその他の要望でも対応はしっかりしてくれますが、定食屋など、値段が安い飲食店は、そもそもできあいの冷凍物や、市販の調味料を使っている場合も多いので、
仕入れている時点で、本当に野菜だけなのか、魚や肉などが入っていないのかなどはっきり分からない場合もありますし、料理人ではないバイトやパートの方に流れ作業で調理を任せている場合、専門的な知識も無いので、突然の特別な要望をしてくるお客様に対応するのは難しいので、お客様側からもそれを求めるのは不安が多いと思います。
飲食店である以上、ある程度の知識をもって対応することも大切ですが、やはり店のレベルによって限界があるでしょう。
ベジタリアンに限らず、アレルギーや、食材の管理を徹底して、お客様に伝えることも今後の飲食店の課題と言えます。
ただ、アレルギーではない場合、レストランに食べにくる多くのベジタリアンは、暗黙の了解でそこまで料理の内容について、深く突っ込んでくるお客様はあまりいません。
見た目で、肉系が入っていなければ満足という方もよくいます。気持ちや意識的な問題なんでしょうかね、、、