さて、串カツの油は何を使いましょうか。店によって様々ですよね。サラダ油を使うところもあれば、米油だったり、ラードを使ったり、私のいたところでは、ラードとヘットを混ぜて使っていました。
豚の脂をラード(LARD)牛の脂をとヘット(VET)と言います。
綴りからわかる通りVET(ヘット)ですが、結構な確率でヘッドと呼んでいる人が多いです。私も調べる前まではそうでした。(まぁ、わかればいいけどね、、)
簡単に説明すると、
ラードにはビタミンB1を多く含んでいてこれが人体にとって大事なスタミナ源になります。ビタミンB1が欠乏すると、食欲不振、神経障害、脚気などの障害が出ます。またコレステロールが多いように思われていますがラードに含まれるコレステロールはバターの半分以下。
もっともコレステロールも人体には必要なもので、健康維持には重要なものなのです。
揚物やいため物はもちろんのこと、ラーメンのスープにもコクを出すプロの隠し技として使用されることが多いようで、その隠し技のなかでも豚の背脂がオーソドックスですが、手に入るならば豚の腹脂を使うと風味が全くちがいます。
植物油に比べて酸化されにくいので、揚げ物によく利用され、また、料理にコクと風味を出すために使われることが多いです。
ヘットの語源はラテン語系の「VET」ですが英語では「FAT」もしくは「BEEF FAT」です。ヘットはステーキ用やすき焼き用の肉を買うとついてくる白い塊の油ですが、
・牛の油はヘット ヘットは牛の脂から料理用に溶かして抽出された油。
・牛の脂はケンネン ケンネンは白い良質の脂の塊そのまま。
という呼び方の区別もあります。
あまり市販されていないのでなじみが薄いと思います。見た目もよく似ているので混同されることが多いのですが、
・ラードは低い温度でも溶けやすく(融点が摂氏27~40度)常温で白色の半流動体(クリーム状)、
・ヘットは融点が高く溶けにくい(融点が摂氏35~55度)白色の固体
ラードはヘットより融点が低く使いやすいためいろいろな料理に多く使われます。
*ちなみに(黒毛)和牛のヘットは融点が低く25度くらいで溶け出します。
という違いで、店では半分:半分くらいの割合で(その時の油によって、7:3とか6:4とか変えてました)合わせてました。どっちが多い割合かは忘れた、、m(__)m
温度は160~165度くらいです。結構長い間揚げてます。
そして、揚がったら、串の形にもよりますが、4寸か5寸串(松葉串でない限り)の場合は串を手で回して、余分な油を切っていました。
その時の串は超熱いので(ずっと高温の油の中にいたから)がまんします。おかげで、手の皮が厚くなりました。
長い間、串カツ揚げてる人は、串持つ部分だけ指紋がないって聞いたことがあります。(・o・)
このように、揚げています。お客の見えないところで。だから、油をしっかり取っているので、油っこくないってよく言われます。
先ほど串の話が出たので軽く触れておくと、材料によって、打つ串を変えます。大きさ、形、バランスなどなど考えて刺します。
椎茸・筍などは松葉串ですし、ウズラ卵なら4寸串、車海老は大きいので5寸串と使い分けています。
とても楽しく読ませてもらいました。学べます。良かった☆