ブロッコリーとカリフラワーと世にも奇妙なロマネスコ

ブロッコリーと意外な接点がある食材に、“ロマネスコ”という野菜があります。

FB_IMG_1502218212700

ものすごい形をしています。日本でもオーストラリアでもあまり見かけることは少ないです。

これはイタリアの野菜で、英語では、Romanesco broccoli/ Cauliflower romanescoと呼ばれますが、

 IMAG1979[1]

ブロッコリーなの?カリフラワーなのどっち?」と混乱しそうになりますが、種類としては、 アブラナ科アブラナ属の一年生植物。“カリフラワー”の一種です。

ちなみにブロッコリーとカリフラワーはとても似ている形をしていて、どちらもアブラナ科のキャベツの仲間です。

共に花が密集して頭状花を形成するキャベツの変種という共通点を持っていますが、カリフラワーは蕾が一つの塊のように堅く結びついているのに対して、ブロッコリーは結球がカリフラワーほど密集しておらず、伸びた茎の先端に密集した蕾を作ります。

歴史上でみると、使われるようになった順番は、

1:カリフラワー

2:ブロッコリー

3:ロマネスコ

とカリフラワーが一番歴史が古く、15世紀にイタリア、フランスで栽培されはじめ、16世紀になるとヨーロッパ全体に広まり、品種改良も進んだとみられ、18世紀頃にはインドで熱帯でも栽培できる品種が開発されました。

<形が魅惑で不思議で奇妙なロマネスコ>

さて、ロマネスコとは、イタリア語での呼び名であるBroccolo Romanesco(ブロッコロ・ロマネスコ、ローマのブロッコリーの意)に由来します。

FB_IMG_1502218212700

色は黄緑色(クリーム色から緑色の中間色)で味はブロッコリーに近く、食感はカリフラワーに近いです。

特徴的なのが花蕾の形、野菜でとても珍しい一見とても食べ物とは思えない形状をしていますが、全体を見ると螺旋になっており、個々の蕾自体も規則正しい螺旋を描いて円錐となっています。

さらによく見ると、その一つひとつのまとまりも小さな螺旋となっていて幻想的な美しい形をしています。

 WS000181

このような形を「自己相似=フラクタル形状」と呼びます。

一度、“フラクタル形状(図形)”とネットで検索してみてください。どのような形状なのかよくわかると思います。自然の神秘でもあり、サンゴ礁では見かけますが、野菜においてはとても珍しい形です。

でも実は、ブロッコリーもカリフラワーもよく見ると「フラクタル形状」になっていると言われます。ロマネスコほど美しく形が整っていませんが、ずっと見ているとなんとなくフラクタル形状に見えてきます。

調理法としては、ブロッコリーやカリフラワーと同じく、茹でても、炒めてもおいしくいただけます。

形に特徴があるので、盛り付けを工夫して相手をぎょっとさせて「なにこれ?」と驚きを出すために料理に使っても面白いかもしれません。

以上、珍しい野菜ロマネスコとブロッコリーとカリフラワーの関係性でした。