飲食店とヤクザが密接に関係している印象が強いのは昔の話です。
なぜでしょう?
昭和の時代は、1店舗に1ヤクザと言われるように、必ずバックにはやくざがいると言われる時代がありました。かなり法律が変わったので、今は怖い印象はありませんが、なぜそんなに飲食店はヤクザな印象があるのかと言うと、
昔は学歴重視社会のため、不良や暴走族など“学”のない人は、肉体労働か飲食店で働くかの選択しかなかったのです。
それだけ参入の壁が薄いというより、無いのが飲食店です。
知らない人も多いですが、調理師免許を持っていなくても飲食店をオープンすることができます。
また、ヤクザと関係のある飲食店というより、不動産や金貸しなどを専門にしていたのが裏の世界の方たちなので、飲食店を立ち上げる時など、色々お世話になることも多かったのも事実です。
また、飲食店でマスターとか店主と呼ばれる人たちは、けんかっ早い人も多く、もともと不良とか暴走族だった人もたくさんいます。
そこらのチンピラや下っ端のヤクザにはビビることなく立ち向かうことからもわかるように、昔の飲食店はバックにヤクザ、またはヤクザみたいな店主がいる飲食店のどちらかのパターンが多かったです。
今はそんなことは、ほとんどないですが、それでも飲食業界で長くいる人は、年をとっても血の気が盛んな方が多いです。それだけ根性入っていないとやっていけない世界という意味も少なからずあります。
また例えば、ガラの悪い、マナーの悪いお客さんが来てもいかつい店主ならひとつまみで追い出せますが、ひょろっとした弱そうな店主で、マナーの悪いお客さんにもバシッと言えない、立ち向かえない店主だと、周りのお客さんにも迷惑になって、お店のイメージダウンになりますし、頼りなく感じ、料理も自信がないように見えてしまうのです。
今はそんなイメージをもつことは少ないかもしれませんが、そんな時代もあったことは確かです。
そんなこんなで、調理場には悪ガキがそのまま大人になったような人たちが結構いるので、ある意味刺激的で飽きることはないかもしれません。