今回は、料理の話ではなく、器の話です。勝手な一個人の想い、ただの独り言だと思って読んでください。
器と人間関係に関することです。
器の大きさ=人の魅力!?
器の大きさとは、料理を盛り付ける器ではなく、人間の器としての大きさでも例えられます。
――――――――――――――――――――――――――――――
以下は私の独自の考え方なので、正しい間違っているという視点ではなく、一個人の考えとして聞いてくだされば幸いです。
――――――――――――――――――――――――――――――
人としての器の大きさとは、囲い込める容量や許容範囲などのことで、「器が大きい」と呼ばれる人ほど、おおらかで、小さなことを気にしない、財力がある、優しい、包容力があるなど、多くの人を魅了する人のことでもあります。
逆に「器が小さい」人間は、ケチだったり、すぐ怒ったり、小さいことをいつまでもぐちぐち言ったりと、自己中心的な人のことを言います。
多くの人は、当たり前ですが、「器が大きい」人が好きと言います。また、人生の先輩たち、周りの人たちにも、「器の小さい人間にはなるな」などと言われます。
そこで、最近ふと思ったことがあります。
解釈が、「器が大きい」=「多くの人を自分の内側に囲い込める人」と捉えると、器が大きい人は、大会社の社長や、有名人、政治家など、多くの人に支持されるリーダーでなければなりません。
でもそれは、「ごく限られた一部の人しか、器が大きい人間にはなれないものだ」という意味としてとらえると、器が大きい人間になるというのは、結構プレッシャーなのではないかと思います。
この器が“大きい”か“小さい”かだけで判断するのは、いかがなものかと。なので、このようにも考えました。
器が小さくても、深みがあって、きれいな器、味のある器であれば良いのではないかと思いました。そのように捉えれば、多くの人も当てはまる、良い表現ができるのではと、、、。
例えば、器が小さくても形や見た目がキレイであれば、人として華やかなイメージ、凛とした感じです。また、器が小さくても深みがあり、味のある色であれば、魅了できる人数が少なくても、一人一人を大切にしてチームワークが強い人を意味します。
他にも、良い器は一般的には薄くても頑丈にできています。分厚いごっつい器はテクニックが無くても作るのは簡単です。
このことからも、見た目は薄っぺらいどこにでもいそうな人に見えても、実は芯が強く、自分の意思をしっかり持った実力者であったり、逆に見た目は豪華に着飾って大きそうに見えるけど、実は中身はもろく壊れやすい、弱い人だったりします。
また、器と言っても、世界中探せば、さまざまな器があります。ぐにゃぐにゃ曲がった個性的な器や、壊れにくい器、何色にも染まっていない真っ白な器。このように、【器=人】と捉えてみると、色々な表現ができるのも面白いですね。
器が大きいだけで、割れやすく浅いのであれば、深い関係性を築けず、多くの人が離れていってしまいます。だから、器が小さくても、深みのある、きれいな器であれば良いのではないでしょうか?
「器が大きい」人間は、頑張ってなるものでも、苦しんでなるものでもありません。
また、料理のようにその器の中に入るものによって、器はより一層際立てられ、料理がおいしく見えます。もちろんあなたも、自分の器を持っていますが、誰かの器に入る食材の一部としても活躍しています。
大きい器に、料理をふんだんに盛り付けることもできますし、真ん中にポツンと小さく盛り付ける方法もあります。
小さい器でも、それだけでも魅了する器もあれば、料理によってものすごく引き立つ器もあります。
チームワークの観点から言うと、懐石料理やコース料理の中でも、すべて同じ器を使うことはありません。それぞれが料理の特徴を引き出すための器をもっており、一人の器でどんな料理でもまかなえるというものではありません。大きくても小さくても料理の流れの中では個々の魅力が最大限に発揮されます。
そして、器も長年使っていけば汚れが溜まったり、欠けたり割れたりすることもあるでしょう。汚れていても、丁寧に磨けば元のきれいな器になるでしょう。割れた時でも、ちゃんと修復すれば、また立派な器として使うことができます。
日本料理では金継ぎ(きんつぎ)といって、割れた場所をつなぐ接着剤として、漆で接着し、接着部分を金で装飾して仕上げる日本古来の修復技術があります。単に修復するだけに留まらず、美的感覚を持って傷を繕うことで器に新たな価値を与え、修復した跡を『景色』と呼ぶこともあります。
それに、たとえ粉々に砕けてしまっても、時間はとってもかかりますが、また新しく土を集めて、今度はもっと立派な器に作り替えていくこともできます。
こんな視点で町行く人を器に例えてみてみると、あの人の器はどんな色なのか、どんな形なのかが想像できて面白いかもしれません。
最後に自らの器をより一層磨くために、深い信頼関係を築く極意をお伝えして終わります。
深い信頼関係を築く4か条の教え
周りと信頼関係を深めていくことでしかいい人生はつくられない。どんな結果を手にしても周りとの関係が薄かったら、どこか寂しく、何をしても虚しく、ずっと違和感があるまま。
では、どうしたら深い信頼関係を築けるのか?
それは身近な人や大切な人たちと「うざく、しつこく、くどく、めんどくさく」関わりを重ねていくこと。
逆に、あきらめ、冷めて、遠慮して、表面的に、あっさり、効率的に、いいとこ取りばかりしていたらずっと薄い関係のまま。
【うざい】と思われるぐらいに、わざわざ直接、会いに行って顔を合わせ思い切って、パーソナルスペースに踏み込んでいく。
【しつこい】と感じるほど、何度も、大事なことを語り繰り返し、大切なことを確認する。
【くどい】と感じるほど、使命感(責任感)に熱く燃えて、同じことに取り組んでいく(一緒に働く)。
【めんどくさい】と思えるようなことを、誠実に、エネルギーをこめて、地道にやっていく。
そんな関わり方を重ね合わせていくといろいろなことも起きるが、そのおかげで信頼関係が深く、太く、濃くなっていく。
愛情を持って、うざく、しつこく、くどく、めんどくさく接して、良い人間関係を作っていきましょう。