大徳寺納豆をご存知の方は、京都出身や料亭で働いたことのある料理人以外はほとんど知らないと思います。
材料は主に大豆、塩、麦から作られるもので、色は黒く、形状は良く言うと、黒いオリーブやレーズン、悪く言うとウサギやシカの糞みたいで、お世辞にもおいしそうには見えません。
京都の大徳寺に伝わる保存食で、お茶漬け、酒のつまみ、炒めもの、和え物、味噌汁。変わったところではピザやドレッシングにも混ぜて味のアクセントに使われます。私が料亭で働いていた時は、焼き物のあしらいとして、松葉に刺して使っていました。
そこで、この「大徳寺納豆」を知ったのですが、初めて食べた時、はっきり言って「不味い」と思いました。焼き物のあしらいとしても食べたいと思わなくて、それでも、2~3粒、あしらいとして付けていたのですが、思った通り、お客様も一粒目は食べますが、ほとんどが残って帰ってきていました。
一部のコアなお客様は気に入っていましたが、大半の人はそれ単体では食べません。
ただ、日本酒を飲む人はつまみには合うと思います。あと上記の使い方のように、何かの料理の一部として使うと美味しいと思います。
大徳寺納豆は“納豆”と呼ばれていますが、ねばねばしたものではなく、かといって甘納豆のようなものでもなく、味は、赤みその癖があって塩辛い感じです。
その経験があって、ある時、オーストラリアにて、一般家庭に必ずあるという「ベジマイトVEGEMITE」というパンに付けるマーガリン的な役割を担う食べ物があるのですが、その味は、大半の日本人は好むものではありません。
外国人が日本の納豆を嫌いだと思うのと同じ感覚で、日本人がオーストラリアのベジマイトは口に合わないのかな、、、と思います。
このVEGEMITEは、原料が酵母エキスで健康にも良い!と言われていますが、前回の記事でお話ししていますが、実際の真偽はわかりません。
前回の記事↓↓↓
<酵母エキスの安全性とベジマイトとの関係>
ベジマイトの意味
ちなみにベジマイトの“ベジ”は野菜で“マイト”とは、「Hello!」やアメリカで言うスラングの「Good day dude!」と同じような意味で、オーストラリア人が良く使う英語で、「Good day mite!」と呼びます。
DedeやMiteはManにも言い換えられますが、Miteの意味は親しみを込めた「よう相棒!」とか“良い友達”的な意味合いで呼ばれます。つまりベジマイトはオーストラリア発祥の国民的アイドルみたいな食べ物なので、「VEGEMITE」と呼ばれているのだと思います。
、、、話を戻しまして、そのベジマイトを一口食べた時、私は、「ん?どこかで食べたことがあるような、ないような、、、」と記憶をたどっていると、
大徳寺納豆に思い当りました(^○^) 味がとっても似ているのです。
実際食べ比べると違うかもしれませんし、大徳寺納豆を食べたのは数年前のことなので、味の記憶も不確かではありますが、唯一、ベジマイトはどんな味?と聞かれると、「大徳寺納豆みたい」と答えます。ただ、日本人で「大徳寺納豆」を知っている人は残念なことにまずいません。
おじいちゃんおばあちゃん世代が好むもののような位置づけでもありますが、私はあえて、好んで食べようとは思いませんが、一度オージーに大徳寺納豆を食べさせてあげてみたいです^^どんな感想が返ってくるのか楽しみです。