食べ方の違いで、生き方・働き方が変わる

日本の食事作法は世界一で、最も上品だと言われています。“感謝”をして食べるのが、和食の作法の特徴でしょう。

食べ方=生き方

人の食べ方を見ていれば、その人の命との向き合い方がよくわかります。食事をするとき、色々なパターンの人がいます。

・食べながら仕事のことばかり考えている人

・忙しいからと言う理由で食事が適当な人

・栄養素など数字を気にしすぎて食事をしている人

・食事中ずっとしゃべってばかり、またはテレビなどを見て気が散漫している人

・心から食事を楽しみ、味わえる人

 「あなたはどれに当てはまりますか?」一緒に食べる人や食事の内容にもよるかもしれませんが、落ち着いて、料理に集中して食事をする人って結構少ないと思います。

『食べ方は生き方・働き方』と言いましたが、先ほどの例だと、

“食べながら仕事のことばかり考えている人”は、大切な人と一緒にいても仕事のことばかり考えてしまいます。

“忙しいからと言う理由で食事が適当な人”は、大切な人が困っていても忙しさを理由に適当に対応してしまいます。

“栄養素など数字を気にしすぎて食事をしている人”は、一緒にいる人をスキルや経歴など表面の部分で選び、本質を見極められず、誰を大切にするべきなのかわからなくなってしまいます。

“食事中ずっとしゃべってばかり、またはテレビなどを見て気が散漫している人”は、人間関係でも、自分勝手に行動したり、仕事中にほかごとを考えたりして、集中できていない場合が多いです。

また、

“一緒に食事をする人や食事内容で食べ方を変える人”は、人の目ばかりを気にして、周りに合わせすぎて、本来の自分を見失っていることがあります。

そして、

“いつでも心から食事を楽しみ、味わえる人”は、大切な人を大切にし、心から通じ合い一緒にいる時間を楽しめる人です。

 

食べ方を見れば、その人となりがわかると言われたりしますが、まさにその通りで、食べている料理への対応・感情は、普段接している人への対応・感情と非常によく似ていることが多いのです。

食べ方のポイント

“徳”の高い生き方をしている人は、食べ方がきれいです。私も見習わなければならないなと思うことは多々ありますが、共通して、3つのポイントがあります。とても簡単なことです。

1:食事をするときの服装がキレイ(身なりがしっかりしている)

普段着・作業着・制服など関係なく、どんな服装をしていてもキレイな身なりはあるものです。

2:背筋を伸ばして、静かに丁寧に食べる

少しずつ、口に入れ、音を立てずに食べる。ひと手間ひと手間を大切にする。

3:腹8分ではなく、腹7分。

大体の人が食べすぎです。腹7分程度に抑えておくのが一番よいでしょう。かといって、ご飯を残すのもよくないので、自分で作らない場合は、事前に「少な目で、、」など一言伝えて適量いただくようにしましょう。

まだありますが、とりあえずこの3つから始めてください。

また、和食の作法をきちんとこなしていれば、自然と“感謝して”食べることができますが、一番手っ取り早いのが“茶道”を学ぶことです。

私も習う前は、「なんであんな遠回りのようなまどろっこしい動作をいちいちやらなければいけないんだろう」と思っていましたが、今は違います。

おそらく、世界最速のおもてなし作法だと思います。あのゆったりした動きの中で、色々なことが起こっています。(ざっくばらんな説明ですみません。何回かお茶を習いに行けば言っている意味が分かると思います。ここでは割愛します、、、)

さて、、、多くの人は、「自分を変えたい、成功したい、新しいことをしたい」と思った時に、「本を読んだり、セミナーに行ったり、旅行をしたり」なんだかんだ、お金や時間をかけてさまざまな行動をする人が多いですが、もっと簡単にできることが身近にあります。

それは食べ物とちゃんと向き合って料理を味わい食事をすることです。普段食べている料理はもともとは自然界に生きていたものばかりです。だからこそ食べ方と生き方は自然と似てくるものなのです。

・音を立てずに食べる人は、心のこもった料理を作ります。

・よく噛んで食べない人は、自分の利益や欲を優先します。

・箸の使い方がへたな人は、親がその場しのぎで子育てしていたことが多いです。

・背筋が定まらず、おちつきなく食べる人は、集中できず中途半端です。

・器の持ち方が変な人は、周りや先祖に感謝していません

以上、これから食事をするときに今日の話を思い出し、少し意識してみてください。それだけで、周りの人間関係、そしてあなたの生き方、また身体にも変化が少しずつ出てくるでしょう。

意外なことに、求めている答えって、ものすごい身近に、目の前のいつもの生活の一部にあったりするものです。

今日は、食事をするとき“感謝”して食べてみてください。料理を味わい、食事を楽しんでみてください。なにか気づくことがあるかもしれません。