ビタミンの各英語名一覧と覚えなくてよい特殊なビタミンをまとめました。
「ビタミン嫌いです」
なぜかというと色々な呼び名があって、人によって言い方が変わるからです。
ややこしいビタミン名
最初全然わかりませんでした。
例えば、本とかによく「葉酸を摂って、、、」と書いてあった後に「ビタミンB6と一緒に」みたいなことも書いてあるのです。
「わかりますか?」
葉酸はビタミンB9です。なんでビタミンなのに、数字で書かないの?
↑↑↑これ見てください。左側3つビタミンBなのに漢字とカタカナと英語が入り混じってます。
ただでさえ覚えることがたくさんあるのに「もっと統一してよ!」と思います。
他にも、世間一般には「ナイアシン」で通っているビタミンB3。
「”ナイアシン”てビタミンだったの?」
こんなレベルだった私にとっては、混乱を招く要因にしかなりません。
また人によって、表現が「VB3」だったり「ナイアシン」と呼んだり異なります。統合させるにも一苦労です。
つまり、【ビタミン○○】と【ビタミン名称】を同時に覚えなければならないのが面倒です。
そんなこと言っていたら先が思いやられますが、今回は、そんなビタミンについてまとめました。
*効果やどんな食べ物に含まれているかなどの説明は書きません
ここでのポイントは暗記するための、
ビタミンの数字と名称、そして英語表記です。
その前に軽くビタミンの種類について解説します。
ビタミンて何?
ビタミンは英数字で6つあります。A, B, C, D, E, Kです。
なぜいきなりEからKに飛んだり、Bの中にも1,2,3,と数字がつくのか?
まずはビタミンって、発見された順番にABCと順番が振られたそうですが、E以降のF,Gなどに関しては発見後に、
「あれ、やっぱちょっとだけ違ってたわ笑、ごめん」
みたいな感じで、消されたらしいのです。
ビタミンの定義は、ざっくり言うと「動物体内で合成することができない、体にとって必要な栄養素」です。
「食物から摂取する必要がある、 人体の機能を正常に保つために必要な有機化合物」となります。
ただ、ネットや多くの本には「ビタミンは体内で作ることができない」と書かれているのですが、実は人間の腸でもVB,VKは作られます(必要量のすべてが作られるわけではありません)。*作っているのは短鎖脂肪酸。
こういう「間違い」というのか「紛らわしい」情報は勘弁してほしいです。勉強する側としては混乱を招きます。
ちなみに正確に言うと、ある意味「体内で合成できない」というのは正しいのですが、もっと細かく表現するべきかと思います。
例えば、『ビタミンはヒトの細胞内では合成されないが、ビタミンBとKは、腸内細菌によって合成される』くらいまでは解説してほしいと思います。
またこれは知っている人も多いですが、ビタミンDは日光に当たることで、体内で少量作ることができます。
書いている本人が「多くの人はそこまで深く勉強しないから、とりあえずわかりやすく解説しておこう」と思って書いているのか、「ただ単に知らない」だけなのかはわかりません。
このようにネット上だけでなく出版されている本ですら紛らわしい情報が多いので、やはり情報を受け取る側もしっかり勉強するべきだとは思います。(その分野を専門として仕事するなら特に)
と言っても、エビデンスとかコロコロ変わることもありますので、現時点の情報が今後ずっと”絶対変わらない”とも断言できないので難しい部分もあると思います。
さて、ビタミンの英数字の話に戻りますが、
存在しないアルファベットは、何かしらビタミンの定義に当てはまらなかったのか、可哀そうにも消されてしまったぽいです。
ずっと勉強していたら、いつかどこかで、全く他人のふりをして違った名前の「元ビタミン」に出会うことがあるかもしれません。
「あ、僕実は20年前ビタミンFと呼ばれてたんです、てへ」みたいな。
当時、うかつに”ビタミン”と命名した科学者、嫌いです。
次にビタミンB1, B2とかですが、これも数字が飛んでます。B4, B8など所々抜けています。
この数字の”飛び”も先ほどと同じような理由で、
「実はよくよく調べたら、違っていたわw、わりぃ」
みたいな理由でB達の仲間から追い出されたらしいです。
ちなみに唯一の救いは、アルファベットの後に数字がついているのはBだけです。(実は隠れて数字をもっているやつもいますが、今はそこまで覚えなくていいはず)
2種類のビタミン
ビタミンには大きく分けて2種類あり、
B群とCだけは「水溶性」と言われ、水に溶けやすいです。
そのほかは「脂溶性」と言って、油に溶けやすいです。
「それがどうした?」って感じですが、なんとなく想像できる通り、人間の体には、油より水の方がスッと入りやすいです。
だから水溶性のB, Cは、体に吸収されやすいです。その分、排出しやすいです。
ということは、結構マメに摂取しなければいけません。
あと水溶性は、熱に弱く、たくさん摂っても過剰症の心配が少ないです。
しかし脂溶性は、脂なので体に蓄積しやすく、一度体に入れたら数日から1週間とか、脂溶性ビタミンを入れなくても体に残っているのでそこまで気にしなくてもいい。
油に溶けやすい。熱に比較的強い。たくさん摂ると過剰症を引き起こすことがある。
というようなイメージで考えてもらえればいいかと思います。
この記事では「ビタミンCってレモンだったっけ?」レベルの初心者用に解説しているので、難しいことは言いません。
さてようやく本題に入ります。
覚えておくべきビタミンの名称一覧
英語表記もしています。より深く学ぶ方は、英語で文献なども読むことも出てきますので、最初から英語で覚えた方がラクです。
カタカナ日本語よりも、英語で覚えた方が効率が良いです。読み方やローマ字表記では大体がカタカナ読みと似ているので覚えやすいはずです。
*ビタミンではないですが、たまに「リンゴ酸=Malate」というような、日本語と英語が一切結びつかない単語もありますので気を付けてください。
さて、では順番にいきます。
ビタミン | Vitamin | 一般名・化学名 | English |
ビタミンA | Vitamin A | レチノール、レチナール、レチノイン酸 | Retinol, Retinal, Retinoic acid |
ビタミンB1 | Vitamin B1 | チアミン | Thiamin |
ビタミンB2 | Vitamin B2 | リボフラビン | Riboflavin |
ビタミンB3 | Vitamin B3 | ナイアシン、ニコチン酸アミド | Niacin |
ビタミンB5 | Vitamin B5 | パントテン酸 | Pantothenic acid |
ビタミンB6 | Vitamin B6 | ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン | Pyridoxine |
ビタミンB7 | Vitamin B7 | ビオチン | Biotin |
ビタミンB9 | Vitamin B9 | 葉酸、プテロイルモノグルタミン酸 | Folate/ Folic acid |
ビタミンB12 | Vitamin B12 | コバラミン(シアノコバラミン、メチルコバラミン) | Cobalamin |
特徴として、ビタミンB群は補酵素として生体内で働きます。
ビタミンC | Vitamin C | アスコルビン酸 | Ascorbic acid |
ビタミンD | Vitamin D | D1, D2, D3がある。たぶん今は覚えなくていいと思うけど↓ | |
ビタミンD2 | Vitamin D2 | エルゴカルシフェロール | Ergocalciferol |
ビタミンD3 | Vitamin D3 | コレカルシフェロール | Cholecalciferol |
*D3は、ビタミンD2を主成分とする混合物に対して誤って与えられた名称であるため、現在は用いられない。
ビタミンE | Vitamin E | トコフェロール/ トコトリエノール | Tocopherol |
ビタミンK | Vitamin K | これも今は覚えなくていい↓ | |
ビタミンK1 | Vitamin K1 | フィロキノン | Phylloquinone |
ビタミンK2 | Vitamin K2 | メナキノン | Menaquinone/ MK |
ビタミンK3 | Vitamin K3 | メナジオン | Menadione |
ビタミンK4 | Vitamin K4 | メナジオール | Menadiol |
ビタミンK5 | Vitamin K5 | 4-アミノ-2-メチル-1-ナフトール | 4-Amino-2-methyl-1-Naphthol |
とりあえずビタミンDとKは、覚えなくていいし、葉酸(Folate/Folic acid)意外は、英語の方を覚えてしまえば、カタカナ表記も自然と覚えられるはずです。
連続3日間、ビタミンA, B, C, Eとそれら英語名をいらない紙に30回ずつ書き続けたら、たぶん忘れません。
番外:覚えなくてよいビタミン名称一覧
今は呼ばれない、またはビタミンという名前としてほぼ使われないビタミン、ビタミンと関連付けて覚えなくてよい物質などです。
でもふとした時に、出てくる名前も結構あります。
- ビタミンB4:アデニン
- ビタミンB8:エルガデニル酸(Ergadenylic acid、アデニル酸)
- ビタミンB10:葉酸はじめ各種ビタミンB群の混合物。ビタミンRともいった。
- ビタミンB11:葉酸類似化合物。ビタミンSともいった。
- ビタミンB13:オロト酸
- ビタミンB14:葉酸またはリポ酸などの混合物。
- ビタミンB15:パンガミン酸(ジメチルグリシンやトリメチルグリシンなどの誘導体とされる)
- ビタミンB16:ジメチルグリシン
- ビタミンB17:アミグダリン
- ビタミンBH:イノシトール
- ビタミンBP:コリン
- ビタミンBT:カルニチン
- ビタミンBX:パラアミノ安息香酸(葉酸の部分構造、別名:PABA)
- ビタミンF:リノール酸などの必須脂肪酸
- ビタミンG:リボフラビン (riboflavin) はビタミンB2、ラクトフラビン(lactoflavine)とも呼ばれ牛乳から発見された。発育に大切なビタミンであるため、英語Growthの頭文字をとってビタミンGと呼ばれていた時期もあった。
- ビタミンH:実はビタミンB7、ビオチンの古い呼称がビタミンH、補酵素R。
- ビタミンI:米糠の抽出物。かつてはビタミンB7とも呼ばれた。
- ビタミンJ:カテコール、フラビンまたはコリン
- ビタミンL1:アントラニル酸
- ビタミンL2:アデニルチオメチルペントース
- ビタミンN:チオクト酸(α-リポ酸)
- ビタミンO:カルニチン
- ビタミンP:クエルセチン、ヘスペリジン、ルチン、エリオシトリンなどのフラボノイド(flavonoid)。欠乏症がないため、これらはビタミンではないことが明らかにされた。
- ビタミンQ:ユビキノン(ubiquinone/ UQ)。別名、補酵素Q、コエンザイムQ10(キューテン)、CoQ10、ユビデカレノンなど。動物体内で合成することができるためビタミンではない。
- ビタミンS:サリチル酸(上記のビタミンB11とは全く別の物質)
- ビタミンT:テゴチン
- ビタミンU:S-メチルメチオニン (S-methylmethionine)、塩化メチルメチオニンスルホニウム (MMSC)の別名がビタミンU。正確にはビタミン様物質であるが、胃酸の分泌を抑え、胃腸の粘膜修復を助け胃潰瘍などを防止することから、英語の潰瘍(ulcer)の頭文字を取って命名された。
- ビタミンV:ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
実はかなりビタミンって存在していたんですね。