お寿司と糖質の関係&ご飯粒とグラムの計算方法

お寿司について質問が来たので、回答します。

お寿司と糖質の関係についての質問

Q:『お寿司は、意外に糖質制限向きときいたことがありますが、本当ですか?酢飯は砂糖も使いますし、どうなのか?とふしぎです。』

A:お寿司が糖質制限向きだと言われる理由として、2つ挙げられます。

たぶん糖質もそうですが、血糖値に深く関係するのではないかと思います。

<理由1と見解>

一つは、タンパク質との組み合わせで食べることによる【血糖値の急激な上昇を避ける作用】

ごはんだけを食べると、ほとんどが糖質なので糖分が一気に吸収されて、血糖値が一気に上がります。これは、あまりよろしくない状況です。

しかしお寿司のように、ごはん(糖質)と魚(タンパク質)を組み合わせると、血糖値の上昇がゆるやかになります。

また、ワサビには、「6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(6-MSITC)」という成分があるのですが、解毒作用、抗酸化作用、血流改善作用、がん細胞転移抑制作用などの効果があることに加え、

糖尿病モデルマウスの実験において、腎機能の改善にもなるという結果が出ています。これはつまり、糖尿病性の腎臓疾患を予防する効果が期待できると言えます。

ちなみに、6-MSITCとは、わさびをすりおろした状態で得られる成分であり、チューブのわさびには、ほとんど含まれません。

このことから、ごはん単体で食べることに比べて考えると、お寿司は糖質制限向きだと言えるでしょう。

<理由2と見解>

2つ目は、前のブログにも書いていますが、レジスタントスターチです。これはこちらを読んでください。

https://wp.me/p50ahn-20t

この考えより、レジスタントスターチだからという理由によって糖質制限向きだと考えるのはどうかなとは個人的に思います。

付け加えて、寿司酢には砂糖を使っている場合も多いです。

回転すしなどは、子供も美味しく食べられるように寿司酢に大量の砂糖が使われています。

酢の効果もあるでしょうが、砂糖も入っているため、理由2の見解だと、お寿司は糖質制限向きではないとも思います。

ちなみに高級寿司屋では、寿司酢に砂糖(甘み)を入れないところもあります。寿司が出始めた当時も、砂糖は入っていなかったと言います。

理由は、そもそもお米自体の甘みが感じられたのと、食材の質。

昔は酢締めの魚も多かったです。目的は殺菌のためですが、酢締めすることにより、時間が経つことにより熟成され
魚のうまみ成分、イノシン酸が出てきます。

そのため、砂糖を使わない酢飯だとしても魚本来のうまみがあるため、おいしく食べられたのだと思います。

とはいっても寿司が出始めた当時は結構酸味が強かったはずです。*現代の魚の熟成・旨味についてはもっとレベルは高いです。

以上、理由1と2は、糖質の観点から、反対の意見となりましたが、

  • 安い回転すしではない。
  • たくさん食べ過ぎない。

この2つをクリアしていれば「糖質制限できる!」とは言いませんが、そこまで糖質にこだわらなくていいかと個人的には思います。

*もちろんすでに糖尿病などの病気を患っている方は当てはまりません。

もう一つ糖質制限に関係ないのですが、ちょっと面白い質問なので取り上げます。

ごはんの重さと粒の計算

Q:『お寿司はお店によって大きさがちがいますが、平均的にお米は何gくらいなんですか?』

答えとしては「ネタによる」のですが、

ホタテ・エビ・玉子とか、ネタ自体が大きいときは、しゃりの大きさも小さくなる場合が多いです。軍艦なども変わりますね。

そのような特殊な場合を除いて、マグロとかタイとかサーモンなど一般的(!?)なネタの場合の寿司飯の大きさについて言います。

とある職人さんは、寿司を握る時のしゃりの大きさは280粒らしいです。正直、数えたこと自体がスゴイのですが、はたして、その280粒とは何グラムなのか?

気になったので、調べてみると『おにぎり100g(米粒の炊く前なら43g)を数えてみたら「2150粒」』という記事を見つけました。

*厳密に言うと寿司飯の炊き方、水分量は、普通のごはんと違うので正確ではないですが、かなり近いと思います。

計算すると、ごはん1gは21~22粒。ごはん1粒は約0.047g

「1gで21~22粒って意外と多いんだな」と思いました。

寿司1貫280粒の寿司職人さんのシャリの重さは【280×0.047=13.16gとなります。

280粒は「まあ一般的」となります。私も握る時は、通常はシャリ1貫12~13gです。

「シャリ少なめに」という人には9~10gです。逆に大きめの場合15~16g。基本、寿司飯ベースでの握りしないですが、目安としてこんな感じです。

ちなみに、回転すしは少なくとも15g以上、18gくらいの時もあります。(たぶん)

 

もし回らないお寿司屋さんに行くことがあれば、一貫のグラムを聞いてみるもの面白いかもしれません。たぶんほとんどの寿司職人さんは答えられると思います。

なぜかというと、見習いの時に、寿司の練習で、自分の握るシャリの大きさを毎回一定にするために計量器で自分の握ったシャリを計るのです。

だから自分の握っているしゃりの大きさは、なんとなく感覚でわかります。

私も何粒単位ではわかりませんが、1g単位であれば、ほぼ間違いません。

また、店によって大きさは違いますが、結局はバランスですので、そこは覚えておいてください。

ということは、回転すしのシャリとネタのバランスは、ネタが小さく、シャリが大きいので、メチャクチャ悪いのがわかります。