お寿司の種類は数あれど、日本人でも手毬寿司を食べたことがある人って、意外に少なかったりします。
今日の記事では、2017年10月7日と8日にシドニーで行われる
『World Rice Festival(ワールドライスフェスティバル)』【世界のお米エキスポ】で、日本代表としてデモンストレーションする高級素材を使った「プレミアム手まり寿司」を公開します。
<↑試作1回目>今、オーストラリアの季節である春をイメージした手毬寿司です。
この手まり寿司を考案するポイントとして、デモンストレーションの他にも、ブース(出店)でも販売するため、生ものは極力避けたこと。また、オーストラリアの食材と日本の食材をかけ合わせて作り出す極上のハーモニーを醸し出す手毬寿司を意識して作りました。
- 世界的にも有名なオーストラリア・タスマニアのサーモンとイクラ
- オーストラリアでとれる新鮮な卵や野菜、旬の黒トリュフ
- 日本を代表する食材であるおぼろ昆布やカマボコ、海苔、醤油
- 繊細な日本料理のテクニックを使った錦糸卵
- お米は最高級の「あきたこまち」を使用
- 高級食材のキャビア。
- 最新ガストロノミー調理法で作られた「天使の涙」(金箔が入った小さな球体)
など、さまざまな技術や最高の食材を駆使して作り上げる2種類の手毬すしです。
私たちチーム(Washoku Lovers)のコンセプトは「日本人とお米 / Japanese Rice」そのシンプルな言葉の中に、日本人にとってお米はどれだけ大事なのか?
私達日本人の精神や経済の基盤、歴史、宗教(神道)などすべてに通じる深い存在であることを世界の人たちにアピールします。
1:サーモンてまり
一つ目は、サーモンを使った手毬寿司。オーストラリア、タスマニア産のサーモンとイクラを使います。
桜のチップと杉板を使ってスモークし、日本の懐かしい香りを連想させます。さらにトリュフの香りを移した特別な醤油で味と香りを付けて、一瞬「んっ??」と思うような不思議な香りの中に、世界と“和”の融合を感じさせる演出をしました。
そして、超極薄ライスペーパー、ミニキュウリ、イクラ、おぼろ昆布でデコレーションします。
2:錦糸卵てまり
こちらももちろん、オーストラリアの広大な大地ですくすくと育った新鮮な鶏の卵を使います。丸めたシャリにでんぶをまぶし、錦糸卵で包みます。海苔、レッドラディッシュ、キャビア、天使の涙(金箔を使った球体)、最後にカマボコを乾燥させ、極薄にスライスしたものを振りかけます。
錦糸卵はだし巻き鍋で、ギリギリひっくり返せるくらいの限界の薄さで焼き上げ、それを細くまさに”糸”のように刻みます。少し甘めのテイストなので、ちょっとしたお菓子感覚です。
なので、食べる順番としては、サーモンてまり⇒錦糸卵てまりの順番です。
たった2つの手毬すしだと思うかもしれませんが、この中には日本の文化やお茶の世界、懐石料理の流れなど、多くの意味が込められています。
作るポイントとして、見た目の大きさのバランスの面では、サーモンより錦糸卵の方が周りの具材の量が多いので、しゃりの大きさは錦糸卵てまりの方は若干小さめにして、出来上がりの見た目の大きさを均一にしてください。
今回少し大きめサイズで、シャリは、
- サーモンてまり30g
- 錦糸卵てまり27~28g
で作りました。
作り方はご存知の通り、いたって簡単です。ラップを広げ、食材とシャリを乗せて包むだけ。あとは、ラップを外し、デコレーションするだけです。ちなみに販売する手毬すしは、折り紙職人さんが作った手作りの箱に入れます。
このイベントは、2万人以上が訪れる超ビッグフェスティバルで、そんな会場で多くの観客が見る中、人生初のデモンストレーションを行います。最高の仲間と一緒に楽しいステージを作っていこうと思っています。
海外に住む料理人として、私の夢である「和食を海外に広める」最高の環境を与えてくれた仲間に感謝します。
和食を「世界の名物 日本料理」にするために、これからも全力で走り続けます!
参考文献・詳細はこちら
https://www.facebook.com/WorldRiceFestival/