アドレナリンとエピネフリン 神経伝達物質と腎臓の関係

ホルモンってなに?(注:焼肉ではない)

只今、神経伝達物質(Neurotransmitter)について勉強中です。

なんでそんなそんなこと勉強するのかというと、ホルモンの伝達に栄養素が関係してくるからです。

栄養素とは、つまり「食べ物」です。ちなみにホルモン自体も、元をたどればタンパク質です。

例えば、何か行動した時に、ドーパミンとかアドレナリンとかのホルモンが出ます。その時にビタミンB3やB9、B6とかが足りていないと、そのホルモンが出にくくなります。

それにより気分がよくなかったり、調子が悪くなったりします。(めちゃくちゃざっくり説明しています)

だから、神経伝達物質の流れや構造を知ることで、どんな症状が出た時に、どの栄養素が必要なのかがわかるようになります。ものすごく大まかに言うと、「自律神経失調症などを食事で治すことができるかもしれない」ということになります。

なので、人を健康にするための料理につながるので勉強するわけです。

私は生化学なども含め、栄養関連の勉強をする時、日本語と英語の両方で同時進行で学んでいますが、結構、日本語訳と英語が意味不明で覚えにくいときがあります。

というより、特に医療系の勉強は、むしろ英語で覚えた方が覚えやすい場合が多いです。

例を一つ挙げると、エネルギーをつくるミトコンドリアの中に回路があるのですが、その中に「リンゴ酸」という名前が出てきました。

リンゴは英語で○○?

「リンゴ酸」を英語に訳したら、まさか「Apple acid」じゃないだろうと思って調べると、

リンゴ酸=Malate(語尾にateが付くと「酸」の意味になりやすい)

全然、想像もしない名前でした。「リンゴは丸い(Malate)」と覚えました。

このように、ただでさえ耳慣れない単語が多いのに、そんな意味不明な訳され方だと、余計に覚えることが増えて大変です。*リンゴ酸はリンゴに多く含まれることから「リンゴ」となったそうです。

とは言いながらも、なんとかかんとか勉強していますが、

たまに、「パシっ」とパズルのピースが入るように、気持ちよく覚えられることがあります。

今回はそんな話です。

題名にもあった「アドレナリンとネフリン」です。

正直、その業界じゃなかったり興味なければ、一生使うことの無い知識ですが、個人的にかなり面白いと思ったのでお伝えします。

アドレナリンとノルアドレナリン

脳内伝達物質に「アドレナリン」があります。

アドレナリンは知っている人も多いでしょう。またノルアドレナリンという言葉も知っていると思います。

この2つはとても覚えやすいです。アドレナリンの前に「ノル」を付けるだけ

そして、なんとなく直感で、「ノル」は「Nor」と書くので、Noつまり、否定しているような聞こえに感じます。

ですが実際は違っていて、「Nor」はNormal(ノーマル)」のNorです。

化学の命名法ではNorは「基本・正規の化合物(=simpleな構造)」という意味になります。

さらにノルアドレナリンはアドレナリンの前駆体で、つまり変化する(メチル基が付く)前の状態です。

2つの構造は似ていて、作用も似ています。両者とも交感神経運動やストレスを感じた時に放出されます。

よく「闘争(Fight)」「逃走(Flight)」のホルモンと言われます。

ざっくり特徴の違いを言うと、アドレナリンは体に作用。ノルアドレナリンは脳(心)に作用します。

さて、先ほど「ノル」について出てきました。

これで、今後Norという単語が出てきたら、Normalのノルだと覚えておけば自然に理解できます。

アドレナリンとエピネフリン

アドレナリンはAdrenarineと英語ですが、世界共通語ではエピネフリン(Epinephrine)と言います。

同じ意味です。

ノルアドレナリンはノルエピネフリンとも言います。

さらに、このような関係性で説明できます。

日本語 副腎 腎臓
英語 ad adrenal glands kidney (renal=腎臓の)
ラテン語 ad adrenal glandulis ren
ギリシャ語 Επι (epi) Επι νεφρίδια (Epi nefrídia) νεφρό (nefró/nephr)

ちなみに腎臓結石(腎結石)を「Kidney stone」と言いますが、「Renal calculus」とも言います。

他にも、腎細胞がん「renal cell cancer」、腎不全「renal failure」などとなります。

そして、表を見てもらえればわかりますが、epiの意味は「その上に、外、表層の」という意味です。

まさに副腎は腎臓の上にちょこんとついている(写真の上の黄色い三角が副腎)ので言葉通りになります。

さらにネフリンとは、腎臓の糸球体にある濾過(ろか)膜をっ構成するタンパク質です。

ホルモンも元をたどるとタンパク質からできていることからも納得です。

アナフィラキシーショックにはアドレナリン

アナフィラキシーショックの時に活躍する「エピペン」と呼ばれる医薬品(注射薬)があります。

このエピペンとは製品名です。

英語では「Epi pen」。このEpiは「Epinephrine(エピネフリン)」のEpiで「Epinephrine auto-injection」。

なんと、エピペンの一般名はエピネフリン(アドレナリン)と言います。(そのまま)

見てみると、成分もそのまま「Adrenalin」と書いてありました。

つまりアドレナリンを強制注入する薬なんですね。

ずっと持っていたのに知らなかった、、、