7月の味暦 ~晩夏の旬暦・食材・異称・行事・風情・語源・由来~

7月の味暦

晩夏の味

7月の初旬は、すっかり夏になったと思わせる陽気ではありますが、梅雨のシトシト雨が続き、耐え難い蒸し暑さもこの時期の特徴ですが、中旬には梅雨明けとなり、いよいよ本格的な炎暑がはじまりますが、各地では夏祭りが盛んに開かれ、中元の贈答や暑中見舞いが行われ、下旬には夏休暇に入り、空は青く真っ白な積乱雲が常にその一角にそそり立つようにしてあり、最も夏らしい季節です。

晩夏とは、陰暦の6月のことで、陽暦では7月になりますが、7月7日頃に24節季の一つである小暑が訪れ夏も盛りに近く、大暑(7月23日頃)には暑気甚だしく夏も極まります。

立秋(8月8日頃)には夏とはいえ秋めいた気配が立ちますが、すなわち、小暑から立夏の前日までが晩夏の時期です。この時期は夏本番で、飲食店では店内を涼しく盛夏の装いに工夫をこらしお客様を迎えます。

食材も魚介や野菜類は旬の盛りを過ぎようとし、秋の走りの食材が顔を見せ始める時期で、鮎も味の頂点は梅雨明けから8月の中旬まで、この時期が一番美味です。

夏の海魚はかつおを始め、こち、黒鯛、すずき、かんぱち、アジと色々楽しめますが、特に関西では鱧はこの時期、祭り鱧として無くてはならない魚です。

また、太陽の光を受けて成長した夏野菜は、種々の瓜にさまざまな茄子、さては、豆類や馬鈴薯、蓮根、ゴボウ、ゆりねも大きくなって出回ります。そして、山椒に代表される夏の香りに替わって、夏から秋へと青柚子の香りがその座を占め始めます。

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晩夏の旬暦

旬の食材

魚貝類・肉類

あこう

あじ

あなご

あわび

あいご

いさき

いか(鯣イカ・剣先いか)

いわし

えい

かつお

かます

かんぱち

きす

車海老

こち

さめ

さより

しいら

しゃこ

しばえび(芝海老・とびあらえび)

すずき

太刀魚

ちぬ

つばす・わかな・はまち

生ウニ

はも

ホタテガイ

ほや

めごち

よこわ

うなぎ

川エビ

ごり

しじみ

どじょう

なまず

はす

ひがい

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野菜・果物類

枝豆

おくら

かぼちゃ

胡瓜

小芋

ごぼう

里芋

三度豆

じゅんさい

しろうり

しんゆりね

新生姜

新蓮根

ずいき

すいか

千石豆

たで

玉ねぎ

つるな

とうもろこし

唐辛子

冬瓜

トマト

花穂紫蘇

葉紫蘇

はすいも

早松茸

馬鈴薯

みょうが

めいも

ゆず(青柚子・粒ゆず)

巴旦杏(はたんきょう)

枇杷(びわ)

やまもも(山桃・楊梅)

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7月の異称、別名、呼び方

文月

七夕月(たなばたづき)

孟秋(もうしゅう)

桐月(きりづき)

愛逢月(めであいづき)

蘭月(らんげつ)

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7月の行事

7/1~ 安全週間・海山開き・愛染祭

7/2~ 半夏生

7/7 七夕祭・乞巧奠(キコウデン)・星祭

7/8 小暑

7/9 浅草観音ほおづき市

7/11 小倉祇園祭

7/12 生国魂祭

7/15 中元

7/17 京都祇園祭

7/20 海の記念日・土用入り

7/23 大暑

7/24 土用丑の日

7/25 天神祭

7/31 大阪住吉祭

7/4 米国独立祭

7/14 パリ祭

7/15 盆行事(月遅れ8月に行うところが多い)

ナイター・大相撲7月場所(名古屋)・夏休み・林間学校・海浜学校

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7月の風情

金魚売り

花火

水泳

熱帯夜

ビアガーデン

暑気払い

夕立

夕焼け

夕凪

薫風

入道雲

浴衣

ほおづき(鬼燈)

朝顔

蓮花

梶の葉

向日葵

甚平

祭り太鼓

夏祭り

夜店

蒲筵(がまむしろ){藤・竹}

葭簀(よしず)

竹牀几(たけしょうぎ)

花茣蓙(はなござ)

簾(すだれ)

水盤

氷柱花

団扇

風鈴

走馬灯

蚊遣り(かやり)

虫干し(土用干し)

草刈り

昆布刈り

烏賊釣り

納涼

夕涼み

鱧皮

生節

洗い膾(なます)

土用蜆

冷奴

葛素麺

流し素麺

茹小豆

葛切り

白玉団子

金玉羹

氷菓

かき氷

冷し瓜

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