結構どうでもいいことかもしれないですが、
「なんで病気のガン(癌)は、英語で“かに座”の意味もあるCancer(キャンサー)と呼ぶのか」
不思議に思ったことありませんか?
ガンって英語でCancerって言いますが、星座である『かに座』も「キャンサー」です。
ということで「ガンとカニって、どういう繋がり?」と思って調べてみました。
漢字の癌(がん)の由来
まず、漢字の「癌」について説明します。
漢字の部首である病垂(やまいだれ)「疒」と、「岩」の異体字「嵒」との会意形声文字(漢字の造字法)で、本来は「乳がん」の意味です。
触診すると岩のようにこりこりしているからで、江戸時代は「岩」と記されていることもあります。
英語のCancerの由来
古代ギリシアの医師で、「医学の祖」「医学の父」とよばれているヒポクラテスが作った言葉で、
癌の塊を切ったスケッチに「カニのような(カルキノス)」という記述をしています。
「癌が組織に広まっている様子が、手足を伸ばしたカニのように見えた」
「進行した乳癌は、皮膚がひきつるため、カニの甲羅のように見えた」
などの説があります。
クエン酸、TCA、Krebsサイクル
マニアックな話をすると、英語のCrab(カニ)はドイツ語でKrebsです。
そして、体のエネルギー回路であるクエン酸回路、別名TCA(tricarboxylic acid cycle トリカルボン酸)回路は、
英語で『Krebs Cycle』とも呼ばれています。
なので「これもカニに関係あるの?」「なぜガンの回路??」と思われそうですが、
このKrebsに関しては、クレブス(H.Krebs/ Hans Adolf Krebs)という生化学者がエネルギー代謝の回路を解明したから、「Krebsサイクル」と呼ばれています。
ややこしいですね。