新番組『どっちの調理法 Dotch Cooking Method』

『どっちの料理ショーのパクリの題名で始めるこの企画。コロナのおかげで時間が空く予定なので定期的に配信できるかも!?です。

”どっちの料理ショー” ならず ”どっちの調理法?”

「何それ?ふざけてんの?」と思われるかもしれませんが、いたって真面目な内容です。

これは料理対決ではなく調理法対決(比較・検討)する記事です。

『どっちの調理法』とは?

世の中には色々な料理があり、料理の数ほど調理法もあります。でも調理法はその料理によってさらにたくさんのやりかたがあります。

例えば、肉じゃがを作る時、

「まずは何から炒めるのか?」「鍋に入れる食材の順番は?」「調味料はさしすせその順に入れる?」「それとも全て味を合わせた状態で煮込んでいいのか?」などなど、

調理法って人それぞれで、プロと家庭でもやり方は変わってきますし、定食屋や料亭でも調理法は変わると思います。

  • 繊細さを優先するのか?
  • スピードを優先するのか?
  • 旦那さんの好みを優先するのか?
  • お客さんに合わせた味を優先するのか?
  • 見た目(色)を優先するのか?
  • 若者が食べるのか?病院で食べるような食事か?
  • 栄養やバランスを優先するのか?
  • 陰陽五行説に基づいて作るのか?
  • 精神性を大事にして祈りながら作るのか?

などなど、用途や目的によって料理の出来も、調理法も変わってくるのです。もちろんそれぞれの料理人によっても変わってきます。なので、正しい調理法というのは「無い」というのが正解なのですが、その「正しい調理法が無い」と言っても、最低限のベース(基本)があった上での話です。

そんな部分を踏まえて、この『どっちの調理法』では、私の感覚でもあるプロ目線その他の目線(家庭・栄養・スピードなど)どっちが適した調理法なのかについてお話しようと思っています。

 

今回は、最初なので基本的な考え方(マインドセット)について話していこうと思います。

正しい調理法は一つだけではない

これは先ほども言いましたが、調理法はその目的や理由によって変わってきます。

最初に答えを言うと、「作りたい料理の調理法を知るためには、目的や理由を明確にする」ことです。

一つの料理を作るのに「たった一つだけが正しい!」なんてことはありません。調理法にはそれぞれの目的や理由があります。これは先述したとおりですが、プロと家庭で作る料理は目的も理由も違うので調理法も違って当然です。

「なぜ料理を作るのか?」

これを明確にしてください。多くの人は食べることを“お腹を満たすだけの行為”だと思って日々食べています。これでは私から見ればただの“餌(えさ)”です。

魚にも養殖と天然があるように、人間にも養殖と天然があります。現代のほとんどの人は、言い方悪いかもしれませんが“養殖人間”になってしまっているんです。

決められた食事を決まった時間に与えられ、何も感じずに食べる。まさに“養殖”です。養殖は都合よく飼育されて、美味しくなったら出荷する。その繰り返しです。

私達人間も、そのように考えたらなんかイヤですよね?でも世の中の大半の人は、気付かないうちに養殖の魚や鶏のような生活をしているのです。だから『食べる』という行為を今一度見直してみてください。

すると料理も調理法も変わってくるはずです。

自分の好み合った調理法ならどれも正しい

調理は「あれしたらダメ。これしたらダメ」と制限が厳しいように感じるかもしれませんが、人によって違うので「ダメ」ということはありません

「“だし”が味の決め手だ!」「プロの言うことに従って作った方がいい」とか言われますが、そもそも料理屋の料理と家庭の料理は根本的な部分で違っているので、それを今一度確認する必要があります。

調理の簡素化は2020年以降の最重要課題

食材の品種、流通、調理器具、家族の人数や年齢など社会的変化で調理方法も変わります。

ただ簡素化と言っても、料理がおいしくなければ意味はありません。そこで簡素化された調理法と従来の調理法とで比べてみることもしなければなりません。合理的で理にかなっている料理が良いともいえるでしょう。

料理を簡単にすることは、ただ「手間を省く」という意味ではなく、料理屋で言えば、効率化・人件費の削減にもつながります。「忙しいから作れない」のではなく「忙しくても作れる」という状態に持っていくこともできます。

このように様々な『食』という観点から、プロと家庭の調理を比べてみるだけでも多くの気付きや発見が生まれ、次世代の料理が生まれるきっかけになるかもしれません。

では、次回から始まる『どっちの調理法』でどんな調理法を比べるのかを楽しみに待っていてください。