「日本料理とは何ぞや?」と聞かれて、あなたはどのように答えますか?さまざまな答えがあると思います。ちょっと考えてみてください、、、日本料理、和食とは何でしょうか?特色・特徴・定義・理論・イメージとは何でしょうか?
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ぱっと思いつくもので構いません。別に正解不正解もありませんので、自由に考えてください。
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どうでしょうか?あなたにとって日本料理とは何でしょうか?日本料理を一言で表すとどのように表現しますか?
ぜひ、あなたの声を聞かせていただきたいです。
さて、そこで今回は「日本料理とは何?」の答えの一つとして、ここ数年私が真っ先に思いつく、「日本料理と言えばこれ!!」というものをお伝えします。
日本料理とは?
私の最初の答えは、「日本料理とは【寸法の料理】だ」ということです。
「寸法の料理!?なにそれ?」と思われるかもしれませんが、寸法とは、つまりサイズ、幅、大きさなどにこだわった料理ということになります。
寸法の料理 日本料理
私が何よりも先に考えることは寸法かもしれません。お造りの幅、焼き魚の重さ、盛り付けの高さなど、他にも色々ありますが、日本料理を語るうえで『寸法』は外せない要因の一つです。
例えば、お造りの切り身一つ一つを見ても、同じ幅感覚なのかで、見た目が全く違ってきます。
それは、1cmとかの広い感覚ではなく、1mmという細かい感覚でもなく、0.1mm以下の寸法の違いです。
例えば、焼き魚などの切り身で言うと、切り身で1cmの誤差は、ただ単に重さの違いです。それが、1mmの違いは、技術の違いと言えるでしょう。熟練の職人のなせる技と言えるでしょう。しかし、0.1mm以下の違いは、職人技もしかり、さらに心模様の違いがあると言えます。
また料理に対する思いやり、精神性の表れでもあります。もちろん職人技があった上での話ですが、0.1mm以下の単位まで神経をとがらせている料理人はなかなかいないです。
しかし、その中でも、2種類に分かれます。
・単にこだわりを追究し続けている料理人なのか?
・食べる人の細部まで考えて作られているのか?
前者は、ある一部まではのし上がりますが、自己満足に終わってしまい、最終的には道を踏み外してしまったり、誤って目指した道からそれてしまう場合が多いです。つまり料理ばかりに気を取られ、お客さんの顔が見えていないのです。周りのスタッフなどにも気を配れていないかもしれません。
しかし、後者の場合、つまり細部に気を配りつつ、食べる人のことを第一に考える。これができる料理人は、機械的な、人工的な料理にはならず、人を幸せにできる料理を作ることができます。
これは料理だけを見ている場合はできません。要するに、料理というのは、自分自身を食べさせるという行為です。
あなたの人生の経験や価値観、精神性など全てを込めて出来上がったものを相手に食べてもらいます。それは大変、怖いことであり、恐ろしいことでもあります。
『心技体』という言葉がありますが、この3つがバランスよく、そして高いレベルで提供できるのが、プロフェッショナル・一流と呼ばれる人なのでしょう。
そして、日本料理においては、今回の“寸法”というポイントが、料理人としての一つの判断基準となると感じています。
あなたにとっての“料理”とは何をイメージできるでしょうか?