先日、中国系スーパーマーケットで『苦瓜(にがうり)』を見つけました。
苦瓜の別名 どれだけ言える?
日本では『ゴーヤ』(沖縄の方言)でなじんでいるかもしれませんが、苦瓜は広東語では『涼瓜』。英語ではそのままで『Bitter melon』
その他にも色々呼び名があり、茘枝(れいし)、蔓茘枝(つるれいし)、Bitter melon、Bitter apple、Bitter gourd、Bitter squash、Balsam-pearなどたくさんあります。
苦瓜って、買って食べたことはありますか?
私は子供のときに初めて食べましたが、子供ながらに「にがっ!まずっ!!」と思い、この苦瓜の存在意義がなんなのか全く理解できませんでした。
苦いので、どんな料理に入れても、当たり前ですが苦くなります。
おいしく食べようと調理しているのに、何しても苦くなってしまう。子供のころゴーヤーチャンプルーは罰ゲームとしか思えませんでした。
「栄養がいい」とか言いますが「だったら苦瓜以外で、苦瓜に入っている成分が入っている食材を使えばいいじゃん」と思う人は私だけではないかもしれません。
そもそも苦味って人間が本能的に嫌がる味です。
「良薬は口に苦し」と言いますが、30歩くらい譲って、薬と思って食べるのであればいいかなと思います。
正直、私の感覚ですが、大人になるとビールが飲めるようになるように、苦瓜も大人になり、さらにもっと歳を重ねるごとに食べたいと感じる食材なのかなと思います。
見慣れない苦瓜を発見!!
スーパーなどで、苦瓜を売っていることは珍しくありません。普通に手に入る食材です。
ただ、今回なぜ記事にしたのかというと、なんと2種類の苦瓜が同時に売られていたからです。
こんなの見せられると、食べ比べないではいられない衝動にかられます。
写真のように、Kg(キログラム)あたりの価格は同じで$4.99でした。
もちろん迷わず買いました
★苦瓜の選び方のコツ★
よーく見ると、つぶつぶの先端が書けていたり、悪くなっていたり、シミや黒くなって斑点があったりします。そのような苦瓜は避けましょう。しっかりした固さのものを探してください。
また緑が濃いほど苦く、オレンジや黄色は苦味が弱いと言われます。
2種類の苦瓜を比較
1つはChinese Bitter Melon
もうひとつはIndian Bitter Melon
呼び名が国名で別れていますが、中国料理でもインド料理でもゴーヤの料理を食べたことがないので、なんとも想像がつきません。
Chinese Bitter Melonは日本で食べられるゴーヤと同じ種類だと思われます。ちなみに苦瓜は胡瓜と同じ属性に入るウリ科です。
中国系とインド系の違い
中国苦瓜は明るい緑色(黄緑)で、表面は滑らかです。インド苦瓜は暗い緑色で、でこぼこで粗いです。私は見たことはないですが、他には、白色やクリームっぽい色の苦瓜もあります。
この2種類、まず色が違います。黄緑と濃い緑
<黄緑がChinese Bitter melon。濃い緑がIndian Bitter Melon>
イボイボ具合も違います。大きさ・長さも違います。輪切りにしたり、縦半分に切ると、
これは似ています。正直、家庭で苦瓜を使うことがあっても、ご当地居酒屋とか沖縄料理とかじゃない限り、料理屋で使うことってめったにありません。
理由は当たり前ですが、苦瓜を入れることで苦味が圧倒的に勝ち、そのほかの料理の記憶もかっさらってしまいます。
だから、私はお店で使ったことは一度もありません。
また「じっくり茹でて、内側の白い筋とかもしっかり取り除いて、味を濃いめにしたら苦味が少なくなる」みたいなことも言われたりしますが、茹でることで栄養分が逃げるし「そもそも、そこまでして苦味を消したいなら使うなよ」という話です。
今はそれぞれの栄養分が入ったサプリも豊富にあるので、別に苦瓜からしかとれない神秘の栄養成分や、苦瓜を食べることでしか治せない病気みたいなものではないはずです。
でも沖縄の人が長寿というデータもあるように、常食すると健康にもよく、長生きできそうな感じはあります。
東南アジアの国のように、めっちゃ辛い唐辛子を食べても、汗一つかかないように、苦味も食べ続ければなれるのかな?
『苦瓜実食』
生の状態で食べ比べます。内側の白い”ふわふわの膜”は苦そうですが、実際どうなのかをまず調べます。まったく白い部分を無くすと、結構量が少なくなります。
外側の【緑の部分】だけと【緑の部分+白い内側のふわふわ】を食べ比べると、どちらも同じくらい苦いです。
苦味の強さも、白い部分があるからといって、強烈に苦いとは感じませんでした。ということは、ただ種を取り除けばいいということになります。わざわざ白い部分をキレイに取り除く必要はなさそうです。
次に、2種類(ChineseとIndian)の味の比較です。食べてみると両方とも苦味の強さには差がないように感じます。しゃりしゃり感(食感)も変わりません。
Chinese Bitter Melonの味は、青くさい。
臭くていやな感じではなく、生の瓜(うり)特有の青々しい新鮮な臭さみたいな。表現が微妙ですが、フレッシュな青臭さを感じました。(熟れていないってことなのかな?)
Indian Bitter Melonは、その青臭さがない、どちらかと言えばこちらの方が苦味は変わりませんが食べやすいかも。
さらに両者をゴーヤーチャンプルーにしてみます。
火を通すと、味の差がより一層無くなってきました。
というのも先ほどの青臭みなどが結構取り除かれているので、正直どちらも美味しいし苦いです(美味しいのは苦瓜ではなく味付けの問題)。
まあ、あえて選ぶなら、青臭くない方の苦瓜(Indian)を選ぶかな、、、という地点に落ち着きます。
苦瓜の調理法や栄養素
ゴーヤーチャンプルー以外にの一般的な調理法は、クミン、チリ、タマネギなどの強い味と豚肉やココナッツなどの脂肪の多い食べ物、そして果物と合わせることが多いです。
また、炒める、ゆでる、蒸す、焼くなど、どんな調理法もできます。*苦瓜の葉も食べられます。
ちなみに栄養分はというと、ビタミンC、葉酸、ビタミンAが多く、カリウムの良い供給源であり、鉄分やカルシウムも多い。抗酸化作用もあります。
さらに、カロリーは低く、繊維が多いです。糖尿病、消化器系の病気、癌、脱毛・皮膚などの健康問題、視力の回復などの効果も見込めます。
以上、劇的な違いは判らず微妙でしたが、もしまた比較できる機会があれば、他の調理法なども色々試してみたいと思います。