ガストロノミー料理:アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムの調理 パート3
ペクチンとアルギン酸ナトリウムが似ているということで、いろいろ調べました(゜レ゜)
調べていくうちに、ペクチン以外の凝固剤についても気になって、ゼラチンや寒天、アガーなども調べて、ブログで記事にしている最中です。興味ある方はぜひご覧ください。
さて、前回、シトラスペクチンとアルギン酸ナトリウムの固まり具合の違いを見てみましたが、ペクチンには2種類あり、
LMペクチン
ゲル化条件 糖度、pHに関係なくCa、 Mg等イオンの存在化でゲル化
HMペクチン
ゲル化条件 高糖度(Bx55以上)、 酸性(pH3付近)条件 下でゲル化
があるのですが、それぞれ、どちらのペクチンかなー?と疑問を抱きまして、牛乳と混ぜてみました!
まず、アルギン酸ナトリウムと牛乳を混ぜました。すると、固まらない(+o+)、、、と思いきや、時間が経つにつれ、粘度が出てきました!つまりLMペクチンってこと?
次にシトラスペクチンとミルクを混ぜました。こっちはシトラスと書いているだけあって、ゼリーにならないだろうと思っていましたが、これもまた時間が経つにつれ、粘度が出てきました。しかしアルギン酸ほどではありません。
両者ともカルシウム水溶液に付けたら、イクラ状になりました。しかし、やっぱりシトラスペクチンの方は弱くてもろくて崩れやすいです。もう少し分量を変えればうまくいくかもしれませんが、、、
というわけで、両方ともLMペクチン、HMペクチンの特性を持っているということですかね、、、
結局いまいちわかりませんでしたが、どちらにせよアルギン酸ナトリウムの方が、酸+甘味の場合も、カルシウム(牛乳)の場合も固まる力が強いということです。
今後の実験・研究はこのアルギン酸ナトリウムだけで行っていこうと思います。
さらに、LMペクチンの”糖度、PHに関係なくCa、 Mg等イオンの存在化でゲル化”って言うところが気になったので調べました。
まずPHというのは酸の度合いのことで、つまり酸は関係ないってことです。Caはカルシウムなので、牛乳とかですね。Mgはマグネシウムですが、マグネシウムを含む液体ってなんでしょう?
それは、、、抹茶、ミルクココア、昆布茶がそれに当たります。
と調べるうちにこんな記事を発見しました。
LMペクチンは、低糖度食品のゲル化剤として需要が大きいが、製法上、低分子化を伴うため、 粘性が低い欠点がありました。そこで、従来のHMペクチン製造法にクエン酸の添加・反応工程を加えることにより、粘度の高いLMペクチンが得られる技術を開発しました。
このような記事を見つけました。
つまり、私が使っていたシトラスペクチンも、アルギン酸ナトリウムもこの新しく開発された、スーパーLMペクチン(勝手に命名)ってことですね。
おそらく、シトラスペクチンは、シトラスだけに、酸と甘み系に特化して、消費者に扱いやすいように少し加工されているのではないかと思われます。全体的に固まり具合も弱いし、それに比べ、アルギン酸はプロ用ってことで、LMとHM両者の特性をうまく併せ持った、最強のペクチンということになるのではないでしょうか?
そんな気がします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とここまで、、、書いたのですが、新たにわかったのですが、というかなんで今までちゃんと調べなかったと自分が情けなくなりました。それは、
ペクチン(シトラスペクチンも含む)とアルギン酸ナトリウムは全然違うものでした!!m(__)m
同じように固まって人工イクラもできるから、なぜか一緒だと思って勘違いしていた自分がアホすぎる。
新しい記事で、実験失敗談を語ります、、、