認知症になっても忘れることのない思い出

今日は前回の話の続きです。認知症患者さんの意外な真実をお話しします。

認知症の一つに、アルツハイマー病があります。記憶や思考能力がゆっくりと障害され、最終的には日常生活の最も単純な作業を行う能力さえも失われる病気です認知症には、アルツハイマー病以外にもさまざまな病名の認知症があります。

それぞれ若干症状が違いますが、自分はまだ、そこまで認知症の人を見たケースが少ないので、(と言ってもすでに50人近くの人とは接しましたが)認知症の方と接しても、どの種類の認知症なのかどうかは判断できません。

正直、認知症後期はだれもがみんな同じに見えます。

特に私は新入りなので、患者さんに覚えてもらうもの困難です。何度も何度も目を見て話しかけますが、2週間目にして、ようやくちょっと認識してくれたかなと思ったのですが、数日たったら、また忘れられていました。

私は研修で約1か月間働きました。たった1か月では、正直そこまで深く知ることはできません。でも、今の経験の浅い私の視点だからこそ見えることもあるのではないのかと思い、ここに残しておきます。

認知症は関係ない、覚えられないのはみんな同じ

今の私の考えはこうです。認知症でも、ちゃんと記憶はあるし覚えることもある。「病気だから忘れちゃうんじゃないの?」と思うかもしれません。でも忘れない記憶もあります。

大きな事故や印象に残った思い出など、なかなか忘れません。またトラウマや長く継続してきたことも忘れにくいです。

それは認知症でない人も同じく、普段の日常生活で毎日起こることは、だいたい忘れます。

1週間前に本屋に行ったことは、しばらくすれば忘れます。でも小さいころに初めて好きな人に告白したこととかは思い出せます。

つまり、昔でも今でも、覚えていることはあります。これはとても不思議なのですが、認知症という病名を付けてしまったがために、へんな思い込みが働いてしまっているのかもしれません。あきらめてしまっているのかもしれません。

過去を忘れる、今日のことも忘れる、昨日のことを忘れるとか言っても、それは医者を含め、私たちは客観的に判断しますが、一番わかっているのは本人だと思います。

 

ここからは想像なので、実際わからないですけど、

認知症でも、たとえ昨日の記憶が無かったとしても(私も昨日のことを覚えていないことはよくあります)毎日の繰り返しの習慣の記憶や、衝撃的な体験は忘れないのではないでしょうか?

これは人間の本能でもあると思います。生命の危険にさらされた体験は絶対に忘れないようにインプットされます。もちろん個人差はあるでしょうが、例えば昨日見た夢なんて覚えていないです。今朝見た夢でさえ忘れています。でもふとした時に、昨日見た夢の続きを今晩また夢のなかで続くかもしれません。

 

そんなことだったり、なにかに、だれかに触れた時に落ち着くとか。ある音楽だったり、特定の部分に触れたり、ある波長の声を聞いたり、香りだったり味など、なにかのキッカケで思い出すことがあります。

これは実際に多くの認知症の人と接してきて感じたことではありますが、あるワード(言葉)を発したり、視覚情報、肌の一部分に触れる(例えば男性ならひげを触ったり、女性なら髪の毛をなでるとか)コーヒーの匂いをかがせるなど、

それは人によって違います。何かのきっかけで、歌いだしたり、踊り出したり、笑ったり、泣いたり、怒ったり、暴れたりします。また、ちょっと気に入らなかったりするとあからさまに嫌な顔したりします。もちろん痛みも感じます。

研修中に一度ある出来事がありました。

ある患者さんの着替えを手伝う時に、スタッフの一人が患者さんのおでこにある大きなおできを刺激して、血が出てしまいました。その時、今までなかったような悲鳴を声を上げました。(まあ当たり前ですが、痛みもちゃんと感じています)

それからというもの、その着替えになるとその患者さんはビクビクおびえるようになりました。

その方は、毎日食べている朝食を食べ終わったあとに、「朝ごはんまだ?」と聞くほどの認知症なのに、覚えていることはちゃんと覚えている証拠です。*ちなみに朝食は毎日同じメニューで味気ないものなので記憶にも残らないのかとも思います。

全員が共通して飲んでいるクスリ

痛みでちょっと思い出したのですが、研修で薬に関して色々教えてもらっていた時にびっくりしたことがあります。

施設にいる、ほとんどの方は毎日なにかしらの薬を飲んでいます。

それは認知症軽度の人でも例外なく薬は飲んでいるのですが、その軽度の人達に与える薬で、昼食にほぼ全員に飲んでもらう薬があります。

それを聞いたときに私はすごく驚きました。その薬とはパナドール、つまり鎮痛剤・痛み止めです。

見た目、全然問題なく一人で元気に生活しているように見えても、結構身体に負担をかけていることが多いらしく、本来は結構痛みを感じているのです。それを毎日痛み止めを飲んで抑えている。これを聞いたときに、本当に怖いなと感じました。

そしてもう一つ怖いのはビジネスとしてのシステム。前回説明した1~5段階のレベル別の住居人たち。

別の視点で見ると、この施設(村)に入った時点で、レベル1の通常の人がレベル5の認知症末期になるまでの一連の流れのシステムが出来上がっているのです。

ちょっと恐怖すら覚えました。つまり一度入居してしまったら、死ぬまでのルートが自動的に用意されているということになります。それにより自動的にビジネス(お金)も回ることになります。

本当の解決策

このような逃れられない状況を間近で見たというのもありますが、多くの人は、その施設に入ると看護師が常駐しているから安心している面があります。つまり他人に自分の命を預けています。もちろんそのようにしないといけない人もたくさんいるので否定はしません。

しかし、やはり私は、その予防できない段階に行く前に、ずっと健康でいられるように、今の時点で自分の身体を管理して、病気にならない生き方をするべきだと考えています。

言い方が変かもしれませんが、死ぬまで元気に生きられるような人が多くなればいいなと思っています。

そのために、今はこのような研修で、現場での現状を見たり、実体験として学んでいますが、私としては、いかに未然に病気を防ぐのかについて考えるべきであり、それに対しての知識や経験も今後増やしていきたいと、今回の研修の経験をもとにより一層強く思うようになりました。

 

病気は誰かしら、一つや二つは持っているかもしれません。病院に行けば、健康体だったとしても何かしら理由を付けて、何かの病名を宣告されるかもしれません。それがお医者さんの仕事でもあるので、そこをとやかく言うつもりもありません。

ただ、認知症は特に重症になると、治すのは難しいと言われています。だから、確実にできるのは未然に防ぐことであり、私もまずはここからしっかり勉強していく必要があると感じています。

そして認知症を含め、病気の多くを未然に防ぐ唯一の手段は“食事”です。

すべての病気のルーツ(根源)が普段食べている“料理”です。

つまりは自分に合った食生活を知ることで、全ては解決するといういたってシンプルな答えにたどり着きます。

でもその答え(正しい食事)は人によって違います。ある人にとって薬となっても、もう一人にとっては毒になる可能性もあるということです。ただ一つだけ言えるのは、確実に悪いと言われている食べ物は避けた方が良いです。

白砂糖や酸化した油、重金属、添加物などなど、できるだけ食べないようにすることはできるはず。ちょっとしたことから変えていくことが大事です。