ゼラチンを使って、ゼリーを作ろうとした時、分量通りやっているのに(*粉ゼラチンの場合ふやかす時に使う水分も分量に入れないと間違えますよ!)うまく固まらなかった経験ありませんか?
実はゼリーが固まらない原因は3つあります。
1.沸騰させる(加熱しすぎる)とゼラチンの効能が弱くなります。
2.パイナップル、キウイ、マンゴー、パパイアなど南国原産の果物を入れる。
ゼラチンの主成分であるたんぱく質を分解する酵素を持つ果物を入れると固まりにくくなります。
予防法として、「果物の内部が75度になるまで熱すれば、酵素が働かなくなり、しっかり固まります」
3.ポリフェノールがゼラチンの凝固力を弱くしています。(同類ですが、タンニン、カテキン)
赤ワイン、緑茶などに含まれています。
対策として、ゼラチンの量を増やして下さい。場合によっては3%以上~4%必要です。(100ccに3~4g)
緑茶の場合、これは、お茶の渋み成分のタンニン(ポリフェノールの一種)が、ゼラチンの中のタンパク質を変性させた為。
ちょうど玉子の白身が生では透明なのに加熱すると白くなるように(これを、タンパク質の縮合という)。
添加剤でタンニンを沈降させて濾過すれば問題は解決すると思いますが、お茶の特徴も弱くなります。
寒天の様な植物由来の凝固剤を試してみてはいかがでしょう。ゼリーの食感に近いもの出ていますよ
タンニンは簡潔に定義すれば”蛋白質と結合して凝集させる多価フェノール”です。
ちょっと雑学ですが、英語で日焼けすることをsun-tannedといいますが、タンニンは語源的にはこれと同じで「皮をなめすために使われる鞣皮剤」を指しています。