日本料理人が分子栄養学を学んで【食医】になるまで

『未来の料理人育成・無形文化財の和食』料理長が”食事で人を治す食医”になるまでの奮闘記!

年別: 2015年

人の感情の違いによる味の変化

料理を作る時、味が大切なのは誰もがわかっていることですが、 食べる人の感情を意識して、料理の味を変えたことはありますか? おそらくほとんどの人は「ない」と答えると思います。 疲れた時に甘い物や味の濃い料理を好むのも 感情による味覚の変化の一つです。

味覚の種類と対比 五感の美味しさの謎

甘味、塩味、旨味、苦味、酸味の5つのベースがあり、 辛味、渋味、えぐみ、最近では油脂分の味(コク)も含まれると言われています。 コクのある味、キレのある味、後味、のどごし、まろやかさ、深みのある味、豊かな味 など複雑なおいしさの表現もありますね。 これらを説明していきたいと思います。

飽きるプログラム 脳の馴化(じゅんか)

毎日同じことの繰り返しだと、飽きることは誰だってあります。 料理を作るのも同じく、ずっと同じ料理ばかりしていると、 他の店の料理や調理法などが気になって、自分がやっている仕事に慣れ過ぎて、 退屈に思うこともあるでしょう。 今日はそんな、“飽きる”についてお話します。

さごしの生寿司 作り方とレシピ

さごし(青箭魚)とは鰆(さわら)の幼魚のことです。 出世魚で、大きくなるにつれ名前が変わります。 サゴシ(40-50cm)、ナギ(50-60cm)、サワラ(60cm以上) 今回のレシピは、 しめ鯖など、青魚であれば応用がききます。

絶対味覚は“絶対に”存在しない説2

昔、興味深い実験をしたことがあるので、報告したいと思います。 これを読むと私の昔の性格の悪さがばれてしまうのですが、 当時は、料理をしながらいつも疑問を抱いていたので、 こんな実験もしてしまったのです。 では、それはどんな実験かと言うと、 「人体味覚判断実験」 です。

歯は人生を左右する(前半)虫歯と歯周病の違いと基本知識

味の専門家でもある料理人にとっては、 命でもある大事な器官の一つでもある 口、歯、味覚についても良く知っておく必要があると思います。 料理人ではなくても、食事は誰しも必ず摂ります。 その際にどれだけ自分の口、歯、味覚を日ごろから大切にしているかによって、 日々の生活が変わってくると言っても過言ではありません。

においの料理、香りの科学 

最近とても面白い調理キットを見つけました。香りを出すために作られたものなのですが、とても興味深いです。 これは、『アロマフォーク』と呼ばれ、フォークの先から数センチのところに、穴が開いていて、そこに専用の香りの出るもの( […]

11月の味暦 ~初冬の旬暦・食材・異称・行事・風情・語源・由来~

11月になると西日本でも紅葉から落ち葉となり、さらに、気湿が下がって霜が降りるようになると、大根や蕪の味も、葱も種々の青菜もおいしくなります。 早くから出回りだしていた柿も、ここにきて一段と優れた色艶と味を持つようになり、各地から続々と出荷されます。

9月の味暦 ~仲秋の旬暦・食材・異称・行事・風情・語源・由来~

9月に入ると、雲の流れにも秋を感じるようになり、時には先日の猛暑がうそのように涼風が吹き、食欲もだんだん増してきます。 この月の下旬には秋の彼岸を迎えますが、そのころになるとめっきり秋らしくなり、季節の変わり目の長雨や台風に見舞われますが、概して空は高く澄み、木々を渡る爽やかな風の秋本番を迎えます。

8月の味暦 ~初秋の旬暦・食材・異称・行事・風情・語源・由来~

初旬に立秋を迎えますが、まだまだ盛夏の感じで、夜は寝苦しい熱帯夜が続きます。 しかし、つい先日までやかましく聞こえた蝉の声に替わり、いつのまにかどこかから聞こえる虫の音や木の葉を渡る風のかすかな音に、忍び寄る秋の気配を感じることがあります。

7月の味暦 ~晩夏の旬暦・食材・異称・行事・風情・語源・由来~

7月の初旬は、すっかり夏になったと思わせる陽気ではありますが、梅雨のシトシト雨が続き、耐え難い蒸し暑さもこの時期の特徴ですが、 中旬には梅雨明けとなり、いよいよ本格的な炎暑がはじまりますが、各地では夏祭りが盛んに開かれ、中元の贈答や暑中見舞いが行われ、、、

6月の味暦 ~仲夏の旬暦・食材・異称・行事・風情・語源・由来~

6月の味暦 仲夏の味 木々は緑を深め、暑さもいよいよ本番で、梅雨を知らせる湿気を含んだ南風が吹き込むので、半袖の夏姿が多くなって月の半ば近くには梅雨入りとなります。 食べ物も冷たい物や酸味のあるさっぱりしたサラダや酢の物 […]

5月の味暦 ~初夏の旬暦・食材・異称・行事・風情・語源・由来~

夏と言えばすぐに暑さが連想されますが、初夏の間はその暑さもそれほどではなく、晩春の頃に比べると、むしろ心地よい感じがします。 それは日脚が長くなって日光の輝きが強くなることが原因と考えられ、食べ物も一層おいしく感じられるようになります。