幸福は一種類しかないが、ぬか床は人それぞれに千差万別だ(村上春樹風)
珍しい食材をぬか漬けにしました。海外にしかない食材もあるかと思います。
ぬか漬けにハマり過ぎて、毎日が楽しいです。
世界初!?変わったぬか漬けリスト
とうもろこし、アボカド、柿、バナナ、玉ねぎ、ゴーヤ、マクアポッ(タイ茄子、丸なす)、青ナス、ラディッシュ(二十日大根)、Squash(スコッシュ)、Green radish(青大根、青長大根、ビタミン大根)、つぼみ菜、Wosun(ちしゃとう)、Choko(ハヤトウリ)
オーストラリアに住んでいます。日本では手に入りにくい食材をぬか漬けにすることも多いです。
ほとんどは失敗か、そこまで美味しくないかのどちらかです。そんな失敗談も含めて、今まで漬けてきた食材を紹介します。
過去にもぬか漬けについて書いたブログがあるので、こちらを先に読んでいただけると嬉しいです。
【失敗しないぬか漬け発酵 3つの菌バランス】 https://wp.me/s50ahn-nuka
ぬか漬けに入れる時間のベストは?
漬ける時間って結構、好みもあると思いますが、食材によってもかなり変わってきます。
基本皮の固いものは、時間がかかりますし、水分の多い胡瓜などもそのまま入れるのと、板ずりと言って、表面に塩を擦り付けて入れるのとでは、ぬかの浸透具合が違います。
板ずり(塩を表面にこすりつける)の方が胡瓜の表面に傷がつくので、早く仕上がります。トマトなどは、ちょっと長めに漬けます。
ぬか床は毎日1~2回混ぜると思うので、その時に食材の柔らかさを確認して、ベストなタイミングで取り出します。
ブロッコリーの茎など、触ってみて芯まで柔らかくなってきたら食べごろです。
ぬか床の塩分濃度の違いによっても漬け時間はわかります。私は塩分少な目です。だから、他の人がぬか漬けしている時間よりも長めに漬けておくことが多いです。
それぞれ、好きな塩分濃度があると思いますが、私は、個人で使用するというのもあり、ちょっと控えめの塩分で、酸味も抑え気味な感じのぬかをものすごく主張しすぎないぬか漬けかと思います。
意外なぬか漬け食材
前回の糠漬けブログには書いていない食材を紹介します。
コーン(とうもろこし)
すっごく美味しかったです。トウモロコシは、ボイルなどしないで、生のまま漬けます。
同じコーンでもベイビーコーン(ヤングコーン)はそんなに美味しくなかったです。コーンの質や人の好みによるかもしれないです。
柿
結構衝撃です。味の表現が難しいですが、美味しい。居酒屋のこじゃれた一品に、お酒のおともにも酔いです。
前菜、先付として、または最後のフルーティなお酒と合わせてデザート的なポジションでもいいかもです。
アボカド
ちょっと固めの状態で、皮をむいて崩れないように丁寧に漬けます。
かなり美味しいです。なんとも言えないぬかの酸味とアボカドの甘みが絶妙です。
取り出すときに崩れないように注意です。
バナナ
これも柿と同様、少し固めの状態で入れます。
皮をむいて漬けると、ぬかと混ざってグチャグチャになりそうなので、皮だけに縦に切り込みを5㎜幅くらいで入れて、浸透させやすくしました。
2日間漬けました。
取り出すとき、バナナの糠から香りがします。見た目は、通常熟すのとはまた違った黒色を醸し出しています。
正直、絶対不味いと思っていました。いざ実食。
匂いは、バナナの甘みの糠の酸味が混ざって、、、そこまでイヤな匂いじゃありません。
食べて見ると、、、やわらかくて、甘味がしっかりあるけど、酸味もしっかりあり、思ったよりおいしいです。
玉ねぎ、ゴーヤ
小さめ玉ねぎを皮だけ向いて丸ごと漬けたので、3日以上漬けていました。
かなりぬか床が玉ねぎ臭くなります。そして、とてもおいしくない。なんとも言えない、ぬかとの絶妙なコンビネーションが不味いです。
生で食べましたが、表現するならラッキョウ。軽く辛味もあり、おいしくないですし、火を通したら、少しまともになるかと思ったら鍋で炒めると、ものスゴイ異臭を放ちました。
「腐っているのか?」と思うほどの気持ち悪い臭いです。食べたくないですが、一応食べてみるとめちゃくちゃ不味い。
甘味が増すと変わるかなと3度目の正直で、玉ねぎを茶色になるまで炒めたあとに、食べて見る。
、、、吐き出しました。
ぬか床も玉ねぎ臭くなるし、玉ねぎも不味くなるし、時間の無駄でした。
たぶん数ある野菜でぬか漬けをしましたが、玉ねぎがワースト1位で、ダントツ不味いです。
信じられないくらい不味いです。
不味いシリーズ流れで、ゴーヤもあります。ただただ苦いです。ぬか床にも苦味が移るのでおすすめしません。
超希少ぬか漬け!?海外ならではの食材
超小型ナス マクアポッ
「マクアポッ」中途半端な名前ですが、小さな丸ナスです。タイ料理などでよくカレーに入っています。
ナス自体は結構固いのですが、ぬか漬けにすることで、適度な食感のある硬さになり、おいしいです。
漬け期間は2~3日です。
青ナス
水ナスに近いかな?そこまでおいしいとは思いませんでした。切らずに漬けたので、3日以上かかりました。
どちらのナスも皮に切り込みを入れるか、細めにカットして食べやすくした方がいいです。
ラディッシュ(二十日大根)
表面の赤色が抜けてしまいますが、ぬか床にはそこまで色の影響はでません。
スコッシュ
黄色い宇宙船みたいな形のズッキーニの仲間です。味もズッキーニに近いです。
普通にぬか漬けでも美味しいです。
フキノトウみたいな野菜「つぼみ菜」
パッと見、先っぽが「ふきのとう」みたいなのですが、ふきのとうではないことは、すぐにわかりました。でも名前がわかりません。
野菜マーケットの店員さん(アジア人)に聞いても、英語名はわからないし、中国語で言われて全然わからなかったですが、頑張ってしらべたら、「つぼみ菜」っぽいことがわかりました。
味自体は、フキノトウみたいに苦味は一切なく、ブロッコリーの芯に近い味です。アブラナ科でカラシ菜の変種らしいです。
生で食べることができ、芯の方はブロッコリーの茎っぽい感じですが、そこまで美味しくないです。ボイルしたら、ちょっと甘みが増します。
値段は500gくらいで$10(800円くらい)とまあまあお高いです。
ぬか漬けにすると、、、「おいしい!」とはならない程度の味です。
特にぬか漬けに合うという印象もなく、そのままサラダとか、副菜でいいかなという感じです。
Choko
日本ではあまり見ないと思います。生だとアロエみたいな、甘味の無い青りんごみたいな味です。ちょっと青臭い。
全然美味しいとは思いません。ボイルすると緑色が鮮やかできれいです。かなり食べやすくなります。皮ごと食べられます。
ぬか漬けは、、、悪くない、、、という味。
キレイな緑色はくすんでしまいますが、食感はコリコリしていて、漬物っぽくて全然ありです。
でもわざわざこのChokoじゃなくてもいいかな。
Green Radish
大根です。ぬか漬けにしても普通でした。たぶん素材の質が悪かったと思う。
Guo Xun、Wosun
謎の野菜です。遠目から見ると、ワサビっぽいですが全然違います。なんか見たことあるなと思ったら、「ちしゃとう」っぽくもあります。
ちしゃとうは、懐石料亭で働いていた時に、あしらい(添え物)で使ったような、、、頑張って検索してみたら、ようやくわかりました。
- 英語名CeltuceまたはWosun
- 中国名Guo Xun
- 日本名ステムレタス
- 別名は茎レタス、茎チシャ、皇帝菜、そしてチシャトウ!
やっぱりチシャトウでした。しかし、日本で使っていたものとは、ちょっと違う気が(記憶が不確か、、、)
とりあえず切ってみると、切ったそばから切り口の周りから白い液体が出てきます。
これはヤバい奴だと思いながらも舐めてみると、超絶苦っ!!!すぐ口を洗いましたが、苦味がしばらく取れませんでした。
よく水洗いして生で食べると、ちょっと苦みもあって、青臭い。そんな美味しくない。そういえば、日本で使っていた時はボイルしていました。
ぬかに漬ける時は、皮をむいてから生のまま漬けます。炒め物にしても美味しいです。
では1日後。部分によって、つかり具合が違いましたが(葉に近い方が柔らかくてすぐに漬かる)、ぬか漬けにすると、普通にぬか漬けとして食べれます。
お酒のつまみとして、意外に○○○に合う
ぬか漬けって、日本特有の漬け物というのもありますが、日本酒に合います。ぬか床にビールを入れることもあるので、もちろんビールにも合います。
しかし、オーストラリアでは、なんといってもワインが有名で、美味しいワインがたくさんあります。
ぬか漬けとワインっていかにも相性悪そうな響きに聞こえますが、それが意外と合うんです。(全てとはいいませんが)
ぬか漬けの味が嫌いで無ければ、ぬか漬けをベースに、結構どんな料理にも合わすことができそうです。
あまりにも糠ベースの味だと、イマイチですが、ちょっとした酒の肴程度の量なら、隠し味のようにぬか漬けを加えてみるのも良いかもしれません。
まとめ
- バナナや柿などのフルーツ系は意外と美味しい。
- 玉ねぎや苦瓜は強烈な匂いや苦味がぬか床に沁み込んでしまうのでおすすめしない。
- ぬか床の状態によって、だいぶ味が左右される。