前回の続き、「短時間でおいしい愛情料理をどうやって作るのか?」についてまたまた、考えてみました。
人気の食材を組み合わせる
おいしい食材どうしや調味料を合わせます。世の中には「相性の良い組み合わせ」というものがあります。
お寿司であれば、【酢と海苔としょうゆ】の組み合わせとか、【トンカツとキャベツ】【焼肉と大根おろし】【から揚げとレモン】このような組み合わせもあれば、【トマトとアボカド】【ほうれん草と胡麻】【マグロと山芋】のように、栄養吸収の良い組み合わせもあります。
しかし、栄養面に関してはある程度の知識が必要ですし、料理の組み合わせも知識と経験が少なからずないといけません。
そこで、少し邪道ですが、料理初心者でも、簡単においしく料理の味付けができるポイントをお伝えします。
料理初心者でも簡単に作れる組み合わせ
、、、それは、「すでに出来上がった調味料や料理を組み合わせる」ことです。
どういうことかと言うと、例えば、【だしの素】【つゆの素】と呼ばれるようなものは、水を足したら、その足した水の割合で、天つゆができたり、うどんだしができたり、お惣菜の味付けができたりして、万能です。
これらは、実際のところ、【かつお昆布出し汁、しょうゆ、みりん】これさえあれば、うまく分量を合わせるだけで簡単にできるのですが、だしの素、つゆの素はもっと簡単です。水を足すだけですから、しかも金額も安く時間も短縮できます。
このような、もうすでに出来上がった調味料に対して、水だけでなく、 ごまペースト、豆板醤、酢、オリーブ油など加えることで、味の変化を楽しめます。
また、市販のドレッシングも組み合わせには良いです。ドレッシングにマヨネーズを足したり、ワサビを入れたり、冷蔵庫にある、ちょっとした余り物の調味料を加えることで、色々な味になります。
当たり前のことを言っているようですが、ここが重要で、ほとんどの既製品(出来上がったソースやドレッシング等)は、その他、同じような調味料と組み合わせてもそこまで不味くできあがりません。
化学調味料が入っているというのも理由として大きいですが、相乗効果で、「あ、これイケるやん」みたいな味になることはよくあります。ただポイントは、「混ぜるのは2~3種類までにとどめておくこと」
あまりに多くの調味料や食材を合わせるとメチャクチャな味になり、食べると「何これ!?」みたいな気持ち悪い味に出来上がってしまうことがあります。ですので、すでに調味されたものを合わせる場合は、多くても3種類までにしてください。
また、それぞれの割合も大切ですが、まずは、「味の決め手となるものを選んでおいて、その調味料に少しずつ足していく」という方法をとると良いでしょう。
例えば、トンカツに合う“酸味のきいたピリッとしたソース”を作りたい場合、トンカツソースをベースにしてワサビとドレッシングを少しずつ足します。
味を見ながら足していきますが、注意点は、ワサビなど、トンカツソースより固い状態のものを入れる場合、
最初はワサビを小皿に入れ、トンカツソースを少し足し入れ、ワサビの固さをトンカツソースと同じくらいに調整してから、メインのトンカツソースに入れます。
そうしないと、ワサビの固形のだまだまが残ってうまく混ざりあわないからです。ドレッシングは、トンカツソースより液体に近いはずなので、そのまま少しずつ加えて大丈夫です。
これで、普段とは違ったテイストのさっぱりピリ辛わさびソースができあがります。
あと個人的には“砂糖”は加えない方が良いです。というのも、既製品には既に砂糖が含まれているし、すでにおいしく出来上がっているので、特に白砂糖を入れてしまうと、何とも言えない甘ったるい味になってしまいます。
以上は一例ですが、塩とお茶葉を混ぜるだけでも、ほうじ茶塩、抹茶塩など作れますし、ごま油に塩を入れるだけでも焼肉のたれとして使えます。*ちなみに通常、油と塩は混ざりません
調味料の合わせ方次第で、結構色々な味を作り出すことができます。
新しいものを買い足すことなく、毎回違った味付けの料理を作ることができるので、調味済みの調味料が台所に眠っているのであれば、ぜひそれらを有効活用してください。
その他には、
<産地を合わせる> 例えばイタリアンのパスタには、イタリア産の白ワインを合わせる
<食材の系統を合わせる> ・鶏肉と鶏卵(親子) ・醤油と納豆(大豆つながり)など、
例えば、ワインをいつも飲む人は、『肉じゃが』を作る場合に、調味料に日本酒、醤油、味醂を使わず、日本酒の代わりに赤ワインを少し使うことで、食事の時にワインとの相性が良くなり、食事が進みます。
など、さまざまな合わせ方があります。
究極の短時間料理
最後に、もっともシンプルで簡単な方法、究極の短時間愛情料理をお伝えします。
それは、“食材そのままを出すこと”です。「これは料理と呼べるのか?」と疑問に思うかもしれませんが、例えば、イチゴ狩りをするとき、もぎたてが一番おいしい状態であれば、その場で食べるのが良いでしょう。
でも、今すぐではなく、数日経ってから美味しい状態に熟れる場合は、すぐに食べずにしばらく常温で置いておいた方が良いです。フルーツなどは特に見分けやすいと思います。野菜でも、食材をそのまま出せば、手間暇かからずとても簡単です。
例えばキュウリは洗うだけでマヨネーズをつけて食べる。人参やセロリも同じく、軽く水で洗うだけで、皮ごと食べる。実はこれが、かなり健康的でもあり、シンプルで一番食材の美味しさを味わえる食べ方の一つです。
「そんなのは料理ではない」という人もいますが、料理とは「理(ことわり)を料(はか)る」と書いて、『料理』です。
ただ、何の気なしに、無意味に無感情に食べるのであれば、それは料理とは呼べないですが、ちゃんと意味があり、
「キュウリのみずみずしい、この収穫したてが一番おいしいから、採った後に、近くの湧水で洗い、ポキンっと真っ二つに手で割って、その割れた表面からひとくちガブっと勢いよく食べるのが、キュウリの新鮮さと美味しさを最大限に味わえる究極の調理法です」
、、、と、このように説明ができるのであれば、これは立派な『キュウリの料理・調理法』と言ってもいいのではないでしょうか。
何も、
・包丁で切るから
・焼くから
・煮るから
・串に刺すから
・2種類以上の食材を合わせるから
・ソースで和えるから
“料理”と呼ぶのではなく、ちゃんと、その食材の美味しい食べ方を考えた上で、提供するのであれば、お皿の上に、何も手を施さない食材がどーんと盛られていても、それは『料理』として成立するのではないかと個人的には思います。
、、、以上、いかがでしょうか?『最短最速で作る究極の愛情料理』の参考にしていただければ幸いです。